長引くコロナ禍で、介護の仕事に従事されている方々の心理的負担が大きくなっています。そんな中、事業拡大と従業員様の働きやすい環境づくりを並行して進めておられるのが、北海道は札幌で介護事業を展開する株式会社ソニック様。今回は、業務改善を推進中の執行役員 菅原様に『ラフールサーベイ』をご利用いただいての感想や、今後の活用についてお話を伺いました。

コロナ禍で疲れている従業員に、メンタル管理の必要性を説く

当社は介護事業をしていますので、従業員は夜勤もあり、昼間も早番遅番といった不規則な勤務体系で仕事をしています。また、施設には認知症の方や胃瘻、CVポート等の方もおられ、普段の介護だけでも精神的に気を遣う場面が多くあります。

コロナ禍において「いま職場にコロナウイルスを持ち込んでしまうと大変なことになる」「感染を防止しなければ」と、職員は普段から感染対策の徹底とプライベートでも外出制限するなど、かなり心理的にも負担が掛かっているのは間違いありません。ところが自身ではなかなか身体的・精神的な変調に気付かず、知らずしらず無理をしてしまうことを危惧していました。

― そこで『ラフールサーベイ』を導入されたのですね

はい。約1年前に導入し、19問の『ショートサーベイ』を毎月1回のペースで実施、加えて141問の『ディープサーベイ』を行ってまいりました。しかしながら導入当初はなかなか職員に浸透せず十分に運用が出来ておりませんでした。そこで全職員にあらためて『ラフールサーベイ』の持つ意味、取り組む理由を説明しました。

日々の業務や外的要因による影響で少なからずストレス負荷が掛かっていることや、『ショートサーベイ』を毎月答えてもらうことで体調の変化に気付くといった自己認知の向上のためだと理解してもらえたと思います。こういうツールを活用して、職員の皆様の健康も大切に考えているという会社のメッセージを伝えました。

信憑性のある結果に納得。施設ごとの弱い部分も明らかに

― サーベイの回答率が95%以上と、高いですね

当初は80%前後の回答率でしたが、アナウンスの効果もあり職員の皆様が『ラフールサーベイ』の意図を理解したとともに、誰が回答していないか管理者に伝えるようにしたことで、まだ回答していない人には出勤時にアナウンスするなど管理者が促すようになり、ようやくルーチン化してきたところですね。

― サーベイの結果をご覧になっていかがでしたか

現在6施設あるのですが、施設ごとにチャート、折れ線グラフで表示できる点がすごく見やすくていいと思いました。1つの施設を全体の平均と比較したり、施設どうしを比較することができる。これを見ていると、それぞれの施設が持つ問題点が明確になります。

『ディープサーベイ』では、項目ごとに結果が細かく出てきます。サーベイ結果は各施設の管理者にフィードバックをいたしました。「先月に比べて少しメンタルが疲れ気味だから、少し全体を気にしてみて」とか、「職員間での関係性で悩みを抱えている人が多そうだから、気にしてみて」など、具体的に落としきることができました。

― 管理者の皆さんの反応はいかがでしたか

ストレスが強く現れている職員についても、日々職員を見ている管理者はわかるのだなと思いました。「やっぱり、こういうふうに結果として出るんだね」と納得していた管理者が多かったです。

管理者のスキルを上げて、従業員のメンタル管理をまかせたい

当社では、今まで管理者に対する教育体制が十分に整っておらず、中間管理職のレベルアップをはかるべく、昨年秋より個別・全体研修をはじめました。

全職員との面談を行い、職場の悩みや会社に対しての要望などをざっくばらんに話してもらう機会も設けたりしています。医療介護はどこも疲れていると思いますが、当然うまくいっているところはメンタル面も安定していますよね。そういう意味では管理者のマネジメントは大切ですね。管理者のスキルが高いとチームワークもよくなりますし、チームワークが良くなれば職員のメンタル面もよい状態が保たれると思います。

今後は支援部や管理者が中心となって、『ラフールサーベイ』のデータを参考にしながら職員のメンタルやフィジカルの体調を管理し、面談などで従業員の意見を吸い上げて問題を早く解決する、こういうスキームを作っていきたいと思っています。

― 『ショートサーベイ』のほうはいかがですか

変化の起こりやすいメンタル、フィジカル、エンゲージメントの変化を追えるので、定点観測にはもってこいです。回答者自身でもサーベイの結果が見られるようになったので、結果を見て「先月よりもメンタルが疲れてるな」「運動をはじめたせいかフィジカルの数値が良くなったな」というような変化が分かり、職員のセルフケアの意識を高めるきっかけになっていると思います。

― マインドフルネスや職場でできるストレッチなどの動画を見ていただくなど、セルフケアのサービスも豊富にご用意しておりますのでこちらも是非ご活用ください

業務の拡大とともに、働きやすい環境づくりをさらに進めます

― 今後の展望や組織をどのようにしていきたいかをお聞かせください

当社は今年で12年目になります。今までは少人数で施設も少なかったのですが、従業員も100人を超え9月には新規施設もOPEN予定ですので、職員200人になる日も遠くないと思います。

会社として、これからさらに成長していく上で、職場環境もよりよくしていきたいですし、組織も強くしていきたい。そして何より、人を大事にしていかないとならないと思っています。今年の4月から、賃金規定改定及び福利厚生も含めた退職金規定の導入といった労働環境部分の改革と人事異動及び外部からの管理職候補の招聘など組織体制の見直しをいたします。当社は資格取得制度や研修制度も充実しておりますので、未経験者やブランクのある方も安心して働ける職場だと思います。

今後、職員の健康管理、メンタル管理はますます重要になっていくでしょう。『ラフールサーベイ』を上手に活用していきながら、従業員の皆さんの働きやすい環境づくりを、これからも大切に考えていきたいです。