回答率100%、年間離職者を全社員の1割未満に低減した120名体制フルリモート企業の組織運営:株式会社プログレスのラフールサーベイ活用事例

活用事例
活用法
  • 月1回のショートサーベイで個人の変化を定点観測し、異変時には人事が即ヒアリング対応
  • 年2回のディープサーベイで組織課題を深掘りし、全社員へ結果と施策を透明に共有
  • スコア変動の背景を役員・上司と共有し、実質的な改善アクション(業務量調整等)に直結
効果・対策
  • 回答率100%、年間離職率を全社員の1割未満に抑制する成果を実現
  • 社員が組織を“自分ごと”として捉え、ボトムアップ型の改善提案が活性化
  • サーベイ+1on1により、本音や課題の深層把握が可能となりマネジメント力も向上

株式会社プログレスさまは、システムインテグレーションを主軸としながら、ワークフロー支援ツールやプロフェッショナル向けのスケジュール管理サービスなど自社サービスも展開するIT企業です。創業当初からフルリモートワークを採用し、現在は120名の社員が全国各地から業務に携わっています。

創業時からフルリモートの働き方を進める一方で、対面でのコミュニケーション不足による課題や、メンタル不調者の早期発見の難しさに直面していました。「定量的に状態を把握する仕組み」が必要と考え、エンゲージメント向上と従業員の心身の健康維持を目的に、2022年に「ラフールサーベイ」を導入。導入から3年が経過し「ラフールサーベイ」はもはや組織運営のインフラとして欠かせない存在となっているそうです。

取締役 副社長 中山さま、管理本部 シニアマネージャ 成澤さまに、導入の背景・効果・今後の展望についてお話を伺いました。

不調サインに気づけず、「定量的に状態を把握する仕組み」の構築を目指して

「ラフールサーベイ」導入の背景について教えてください

成澤さま:
創業当初からフルリモートワークを前提とした業務体制を敷いていました。その中でもオンライン飲み会や1on1、オフラインでの集合イベントなど、様々な施策でコミュニケーションの活性化を図っていましたが、対面コミュニケーションが存在しない環境特有の課題を抱えていました。

上記のようなコミュニケーションの場を設けつつも、不調サインに気づけず、短期間でメンタルに不調をきたす社員がでてきた時期でもありました。先週は大丈夫だったのに、今月になると急にメンタルが落ち込むといったケースもあり、不調が可視化されず発見も遅れるという問題意識が徐々に高まっていました。

そして、組織全体のエンゲージメント向上も重要な課題でした。さらに、従業員数が50名に到達するタイミングでもあり、法定ストレスチェックへの対応も必要な状況でした。単なる法令対応ではなく、従業員の健康状態を定量的かつ継続的に把握し、適切なケアにつなげられる仕組みを求めていました。

メンタルケアとエンゲージメント向上の両立を実現できるのが「ラフールサーベイ」

では、 「ラフールサーベイ」を選ばれた理由を教えてください

中山さま:
当時、従業員満足度調査のようなツールは未導入で、「ラフールサーベイ」が初の本格的なサーベイツールとなりました。「ラフールサーベイ」を含む計3社のサービスで比較検討を行った結果、「ラフールサーベイ」を選びました。

エンゲージメントツールでの導入と最後まで迷いましたが、課題として感じていたメンタル面のケアが弱いと感じました。「ラフールサーベイ」ではストレスチェックに対応している点や、メンタルケアとエンゲージメント向上の両方をカバーできる点が魅力的でした。

また、営業の方が自社サービスの良さを本当に信じて提案してくださったことが伝わってきました。丁寧なご提案、ご対応も決め手の大きな要因でした。

フルリモート環境で見えづらい従業員の状態を定量的に把握し、法令対応も同時に実現できる。そして何より、メンタルとエンゲージメントの両面から組織改善にアプローチできることが、「ラフールサーベイ」を選んだ最大の理由でした。

取締役 副社長 中山さま

社員のケアから、主体性や当事者意識を引き出す重要なツールとして定着

「ラフールサーベイ」の具体的な活用方法を教えていただけますか?

成澤さま:
プログレスでは、ラフールサーベイを組織運営の基盤として活用しています。月1回のショートサーベイで個人の変化を細やかにキャッチし、年2回のディープサーベイで組織全体の課題を深掘りする。この2つのサーベイを組み合わせることで、フルリモート環境でも従業員一人ひとりの状態を見逃さない仕組みを構築しています。

特徴的なのは、サーベイ結果を単なるデータとして扱うのではなく、必ず具体的なアクションにつなげている点です。月単位で回るPDCAサイクルと、全社への透明な情報公開により、「声を上げれば会社は動いてくれる」という信頼関係を築いています。

それぞれの具体的な活用方法をお伝えします。

ショートサーベイ:個人の変化を見逃さない短期間でのケアサイクル

毎月実施するショートサーベイでは、メンタル(ストレス)・フィジカルの傾向把握を主な目的としています。ここで重要なのは、絶対値での判断ではなく、個人単位でのスコア推移を重視している点です。特に2期連続でスコアが下降している場合や、25点以上の急激な変化が見られた場合は、アラートタイミングとして特に注意を払っています。

該当者が見つかった場合、人事担当者から直接ヒアリングを実施。ここでのポイントは、必ず本人の同意を得た上で役員や該当者の上長に情報共有し、具体的なフォローアクションにつなげていることです。プロジェクト変更や業務量調整など、現場で最終判断の上、実質的な改善策に繋がるケースもあります。

このヒアリングとアクションのサイクルは月単位で運用されており、非常に高頻度でケアが回っています。経営側がサーベイ結果を真摯に受け止め、改善スピードとアクションの早さを重視していることが、従業員の信頼につながっています。

ディープサーベイ:透明性の高い情報共有でボトムアップの改善活動を促進

年2回実施するディープサーベイは、全社的なエンゲージメント傾向や組織課題の抽出に活用されています。結果は経営陣で徹底的に議論され、次半期の具体的な施策に反映。半期に一度の全社会議では、サーベイ結果だけでなく、それに基づくアクションプランも必ずセットで共有されます。

特筆すべきは、数値を全社員に公開している点です(ただし部署別スコアは非開示)。この透明性の高い情報共有により、社員一人ひとりが組織の現状を理解し、自分事として捉えるようになりました。

結果をきっかけに、社員発信の改善アクションも増加傾向にあります。例えば「貢献感」が全体の課題として認識された際には、社員からボトムアップで「イベント幹事を持ち回り制にしよう」「新しい企画は毎回違う人に任せてみよう」といった具体的な施策案が生まれました。

このように、ディープサーベイは単なる状態把握のツールではなく、社員の主体性や当事者意識を引き出す重要な仕組みとして機能しています。

回答率は100%、年間離職者を全社員の1割未満に低減した組織運営

「ラフールサーベイ」をうまく活用するコツ、浸透を促すために行なったことなどはありますか?

中山さま:
導入から3年間、回答率はほぼ100%を維持し、年間の離職者数も全社員の1割未満という水準をキープできています。フルリモート環境では、社員の不調を誰も検知できないケースがありましたが、今はヒアリングから対策までのサイクルが柔軟かつスピーディに対応できるようになりました。これは単なる制度設計の成功ではなく、組織文化と推進体制、そして信頼関係の構築が一体となった成果です。

高い回答率の背景には、「回答することが当たり前」という組織文化が根付いていることがあります。マイナス回答でも構わないという価値観が共有され、回答後のアクションを必ず可視化することで「回答すれば受け止めてもらえる」ことを実感できる仕組みを構築してきました。

特徴的なのは、スコアが下がった場合だけでなく、上昇した場合にもヒアリングを実施している点です。「すごく前回より上がりましたけど、何かきっかけはありましたか?」と聞くと、「このマネージャーがこうしてくれたのが嬉しかった」とバイネームが出てくることもあります。それをマネージャー陣と定例で共有することで、良い実践の横展開につなげています。

また、2024年1月には「コミュニケーション戦略室」を設立し、人事部門とは異なる視点からサーベイ結果を活用しています。外部から招いたCCOがアドラー心理学をベースに、個人の自己受容・感謝・貢献を高める仕組みづくりを推進。KPIとして「ラフールサーベイ」の数値、特に貢献感などを追っており、プロジェクト単位で社員を巻き込んだボトムアップ施策の支援も行っています。

経営観点では、サーベイによる情報が「1on1+α」の視点を提供し、より多面的な状況把握が可能に。また、他社との比較により自社の強みを再認識でき、特に経営への信頼度は高い数値が出ており、自分たちがやってきたことが間違っていなかったと確信を持てました。

データに基づく継続的な改善活動と組織文化醸成

先日「睡眠研修」を実施いただきましたが、背景や実施後の所感を教えていただけますか?

成澤さま:
嬉しいことにスコアが高水準で推移する中、「次はなにをすればいいのか‥」と感じていた時期がありました。

しかし、カスタマーサクセスの方からのディープサーベイのフィードバックの際に、睡眠スコアの慢性的な低さの解消を提案いただきました。実は睡眠スコアは長期間低い状態が続いており、ウォーキングイベントなどの既存施策では改善が見られなかったという課題がありました。

この提案が役員にも響き、通常よりもスピーディーに睡眠研修の実施が承認されました。睡眠研修では、睡眠を単なる「寝る前の準備」ではなく、1日を通したコントロールが必要なものとして捉え直す視点が提供されました。朝の日光浴、食事のタイミング、日中の活動量など、包括的なアプローチが紹介され、参加者からは「知識が新鮮だった」「日常に落とし込みやすい!」との声が多数寄せられました。

この経験から、どんなに高いスコアを維持していても、専門家の視点をかりることで新たな改善ポイントが見つかることを実感しました。データを詳細に分析し、外部の知見を活用することの重要性を再認識しましたし、適切なフィードバックをいただけたことは貴重な体験でした。

文化醸成にあたって、意識されていることやお取り組みがあれば教えてください

中山さま:
プログレスが、ある程度組織を円滑に動かせている理由は大層な施策ではなく日々の小さな積み重ねにあると考えています。

「コミュニケーション課題に銀の弾丸はない。Slackでの投稿に対してスタンプを1個押す、語尾にビックリマークをつける、ちょっと雰囲気をよくできる小さなことから始めるしかない」という考えのもと、本当に些細なことから空気を良くすることを大切にしています。

採用段階から「プログレスっぽいか」を重視し、技術へのこだわり、ポジティブさ、会話のテンポなどを総合的に判断。明確な定義は難しいものの、「前向き」「感謝」「受容」の3つのバリューに共感し、体現できる人材を採用することで、組織文化の一貫性を保っています。

リモート環境での急激なメンタル変化に対応するため、多層的な1on1も実施し、マネージャー、プロジェクトリーダー、役員、人事など、一人に対して最大4回の1on1が行われることもあります。する側・される側両方のトレーニングを実施し、単なる面談ではなく、安心して本音を話せる場づくりに注力しています。

これらの取り組みの成果の一つとして、ラフールさま主催の「Well-Being Workers®︎ Awards 2024+」にて組織改善部門 優秀賞をいただけたことは誇らしく思います。

  「Well-Being Workers®︎ Awards 2024+」 組織改善部門 優秀賞 を受賞

組織のインフラとして定着した「ラフールサーベイ」

今後の目標、展望についてお聞かせください

中山さま:
「ラフールサーベイ」の導入により、管理職と現場のそれぞれのレイヤーで明確な変化が生まれました。

管理職においては、離職防止への貢献が特に顕著であり、ヒアリングから対策実施までのサイクルが柔軟かつスピーディに回るようになった結果、実際に離職率の低さをキープできています。また、数値の変動理由を分析・共有することで成功事例が横展開され、組織全体のマネジメントスキル向上にもつながっています。

現場では「数値分析が面白い」という声が多く聞かれ、データに基づいて組織を良くしていくことに関心を持つ社員が増加しています。サーベイと1on1を組み合わせることで、表面的な会話では見えなかった本質的な課題や思いを、より深く捉えられるようになったことも大きな変化だと考えています。

このように、「ラフールサーベイ」は単なる調査ツールではなく、組織のあらゆるレイヤーで変化を生み出し、継続的な改善を促進する仕組みとして機能しています。「ラフールサーベイ」は、もはやプログレスのインフラのような存在となっており、フルリモート環境下では心強い存在です。

今後は、人が増えても今の数値をキープしていけるよう、サーベイを起点に新たな社員主体のアクションを引き出し、運用負荷の低い小さな施策を継続的に生み出すことで、組織全体を持続可能な状態にしていくことを目指しています。

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