コンピテンシーとは|活用シーンやレベル、モデル化について解説

コンピテンシーとは、どのようなものなのでしょうか。この記事では、コンピテンシーの概要や生まれた背景のほか、活用シーンや5段階レベル、モデル化についても詳しく解説します。

1. コンピテンシーとは?生まれた背景とあわせて解説

コンピテンシーという言葉を聞いたことがありますか?面接や評価の手法として、近年注目されているものです。ここでは、コンピテンシーの概要と歴史について解説します。

コンピテンシーの概要

コンピテンシーとは、高い業績を上げている社員に共通してみられる行動特性のこと。具体的な行動につながる「性格」や「動機」「価値観」というような要素を分析し、行動基準や評価基準に活用することで、社員全体の質を上げる目的があります。従業員に期待される成果は、業務や担う役割によっても異なるため、コンピテンシーは職種や役割ごとに設定するようにしましょう。

1970年代のアメリカで発展

コンピテンシーは、1970年代にアメリカで発展したものです。ハーバード大学の心理学者であるD.C.マクレランド教授を中心としたグループの調査の結果、以下のようなことが結果として判明しました。

  • 学歴や知能は業績の高さとはさほど関係ない
  • 高い業績を上げる人にはいくつかの共通する行動特性がある

この結果がコンピテンシーという概念の元となり、人事用語として広く知られるようになりました。

日本の人事評価制度が「年功序列」から「成果主義」へと移行してきていることをきっかけに、評価基準の一つとしてコンピテンシーが導入されました。少子高齢化による労働人口の減少が懸念されていますが、コンピテンシー導入により、社員の行動の質を高め、生産性向上を図ることが期待されています。

2. コンピテンシーを活用できるビジネスシーン3選

コンピテンシーを活用できるビジネスシーンについて、それぞれの目的や活用方法のほか、それぞれのメリット・デメリットを紹介します。

人事評価

コンピテンシーの導入として、最もメジャーなのが人事評価です。人事評価にコンピテンシーを用いる目的として、評価のブレを少なくすることがあげられます。コンピテンシー評価を行うためには、各部門・各職種の高業績者にヒアリングを行い、評価項目を設定します。その項目に基づき、思考や行動の実行度合いを評価しましょう。コンピテンシー評価を行うことで、ハイパフォーマーのノウハウやコツを共有できるため、一人ひとり社員だけではなく会社全体の生産性の向上が可能です。

また、上司との相性や性別などの偏見に基づいた評価が下されることがないため、評価に対する納得感が生まれ、社員の離職防止につながります。一方、評価項目の作成や評価に時間がかかるというデメリットもあるので注意しましょう。

採用面接

コンピテンシーは採用面接でも活用できます。採用に用いることで、自社に合っている人物なのか、高い業績が期待できるかなどを見極めることが可能です。コンピテンシーを用いて採用を行う場合、下記のように具体的な行動事例を聞くことがポイントです。

  • 直近で最も成果を上げたエピソードについて教えてください
  • 成果に繋げるため、どのような工夫をしましたか

また、メリットとして、活躍できる人材を見極めやすいことがあげられます。入社後に活躍ができるかという、仕事上の本質的なポイントで人材を見極めることが可能です。しかし評価基準を作成するのに時間を要するといったデメリットもあります。ポジションによっては、基準になる人物が社内にいない場合もあるので余裕をもったスケジュールをあらかじめ予定しておきましょう。

教育研修

社員の教育研修にもコンピテンシーを用いることが可能です。作成された評価指標に基づき一人ひとりの目標を設定することで、積極的・自発的な行動を促すことができます。社員自身が目指すべき目標を明確に把握できるので、モチベーションがアップし、社員自らが積極的に行動することが期待できます。教育研修にコンピテンシーを用いるデメリットは、業務別・職種別の研修に時間がかかることです。

3. コンピテンシー評価で役立つ5段階レベルについて

コンピテンシー評価で役立つ5段階レベルについて

コンピテンシー評価は5段階のレベルに分かれています。ここでは、コンピテンシー評価の5段階レベルについて、行動の具体例や評価について解説します。

【レベル①】受動行動

受動行動とは、文字通り、受け身の姿勢で行動することです。上司からの支持が出るまで行動を起こさず、支持を受けてから業務を進める社員がこのレベルに相当します。上司の支持で行動するだけで主体性がないため、場当たり的、思考の一貫性が感じられないといった評価ができます。

【レベル②】通常行動

通常行動は、行うべきことを適切なタイミングで行うことです。一般的に言う、通常の社員の行動を示します。「ミスなく正確にこなす」という前向きな思考を持っていることが重要です。前向きな思考は持っていますが、自ら工夫したり展開させることはなく、決められたことをそのまま行うという普通レベルの評価と言えるでしょう。

【レベル③】能動・主体的行動

能動・主体的行動とは、明確な目的や判断に基づき、能動的に行動することです。社内でAIシステムの導入が検討されていると聞くと、自らシステムの研修会やセミナーに参加するような行動がこれに当たります。ルールがある中で、より良い結果を出そうと自分なりに新たな工夫ができることが評価できるでしょう。

【レベル④】創造・課題解決行動

創造・課題解決行動とは、自らの工夫を通じて、状況を変化させよう、打破しようとする行動のことです。社内業務効率化の話が上がった場合、営業部の販売管理ソフトと、経理部の会計ソフトを1つのソフトにするアイデアを出すような行動がこれに当たります。「PDCAサイクルを回し高い効果を生み出せるのか」「目標達成のための行動を考え実行できるのか」などが評価されます。

【レベル⑤】パラダイム転換行動

パラダイム転換行動は、新しい独創的な発想をすることで周囲の状況を大きく変えるような行動のことです。事務作業効率化のため、AIを導入し、事務員の必要人数を約半数にする、などといった行動ができる人物がこれに当たります。新たな工夫やアイデアを生み出すことはもちろんですが、周りの状況にも影響する改革を実現できることが評価できるでしょう。


4. コンピテンシーモデルの作成時の注意点

コンピテンシーを活用していくためには、コンピテンシーモデルを作成する必要があります。ここでは、コンピテンシーモデルについてと作成時の注意点を解説します。

コンピテンシーモデルとは

コンピテンシーモデルとは、コンピテンシーを人事評価に活用するために、高業績者の行動を紐解きモデル化をすることです。
職種や段階ごとに作成するのが好ましいとされています。

コンピテンシーモデルには、以下のような3つの型があります。

  1. 理想型
  2. 実在型
  3. ハイブリッド型

理想型は、自社の理念や事業内容などに沿って、求める人物像からコンピテンシーモデルを作成する方法です。社内にモデルとなる人物がいなくても、自社に適している人物を作り出し、コンピテンシーモデルを決めます。

実在型は、自社に実在する、高い業績を上げている社員の行動特性を元にコンピテンシーモデルを作成する方法です。実際に存在する社員をベースに作成するため、他の社員からの納得感が得やすいというメリットもあります。

ハイブリッド型は、理想型と実在型をミックスしてコンピテンシーモデルを作成する方法です。実在している社員のコンピテンシーモデルに対し、不足している部分やプラスしたい部分を理想型から補い完成させます。

コンピテンシーをモデル化するメリットは、会社が求める姿勢や行動を社員が理解しやすく、人事評価もしやすいということです。また、社員一人ひとりのパフォーマンスを正しく客観的に知ることができるため、適切な人員配置にもつながります。

作成時の注意点:社内ヒアリングは慎重に

コンピテンシーモデルを作成する時に注意が必要なのは、高い業績を上げている社員の行動を社員全員で真似するわけではないということです。「何をしたか」ではなく「どうしてそのような行動をしたのか」という意思決定の背景を把握し、どのような成果につながったのかを慎重に検討する必要があります。

5. 社員の現状把握に役立つツール

ラフールサーベイは、「社員の状況の把握・分析」や「職場/チームの状況に応じた改善策提案」をしてくれる、社員の現状把握に最適なサーベイツールです。従来の社内アンケートなどでは見えにくい心の状態などを可視化することで、社員が安心して働ける環境づくりのお手伝いをします。

社員が安心して働ける環境づくりは、企業の成長・拡大のための土台となります。まずは、社員一人一人にとって居心地の良い職場を整え、人材の定着と組織改善に繋げましょう。

ラフールネス指数による可視化

組織と個人の”健康度合い”から算出した独自のラフールネス指数を用いて、これまで数値として表せなかった企業の”健康度合い”を可視化できます。また、他社比較や時系列比較が可能であるため、全体における企業の位置や変化を把握することも可能。独自の指数によって”健康度合い”を見える化することで、効率良く目指すべき姿を捉えることができるでしょう。

直感的に課題がわかる分析結果

分析結果はグラフや数値で確認できます。データは部署や男女別に表示できるため、細分化された項目とのクロス分析も可能。一目でリスクを把握できることから、課題を特定する手間も省けるでしょう。

課題解決の一助となる自動対策リコメンド

分析結果はグラフや数値だけでなく、対策案としてフィードバックコメントが表示されます。良い点や悪い点を抽出した対策コメントは、見えてきた課題を特定する手助けになるでしょう。

141項目の質問項目で多角的に調査

従業員が答える質問項目は全部で141項目。厚生労働省が推奨する57項目に加え、独自に約84項目のアンケートを盛り込んでいます。独自の項目は18万人以上のメンタルヘルスデータをベースに専門家の知見を取り入れているため、多角的な調査結果を生み出します。そのため従来のストレスチェックでは見つけられなかったリスクや課題の抽出に寄与します。

19の質問項目に絞り、組織の状態を定点チェック 

スマートフォンで回答ができるアプリ版では、特に状態変容として現れやすい19の質問項目を抽出。質問に対しチャットスタンプ風に回答でき、従業員にとっても使いやすい仕組みです。こちらは月に1回の実施を推奨しており、組織の状態をこまめにチェックできます。

適切な対策案を分析レポート化

調査結果は細かに分析された上で適切な対策案を提示します。今ある課題だけでなく、この先考えられるリスクも可視化できるため、長期的な対策を立てることも可能。課題やリスクの特定から対策案まで一貫してサポートできるため、効率良く課題解決に近づくことができます。

部署/男女/職種/テレワーク別に良い点や課題点を一望化

集められたデータは以下の4つの観点別に分析が可能です。

・部署
・男女
・職種
・テレワーク

対象を絞って分析することで、どこでどんな対策を打つべきか的確に判断できるでしょう。また直感的にわかりやすいデータにより一目で課題を確認でき、手間をかけずに対策を立てられます。

6.まとめ

コンピテンシーとは、ハイパフォーマーに共通してみられる行動特性のことです。コンピテンシーを導入することで、社員の行動の質が高まり、生産性の向上が期待できます。

コンピテンシーモデルを作成し、人事評価や採用面接などに積極的に利用していきましょう。

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