職場におけるインシビリティとは?その影響と対策を徹底解説

インシビリティとは

職場でのインシビリティは、軽視されがちですが、従業員のモチベーションやチームワークに大きな影響を及ぼします。本記事では、インシビリティの定義や具体的な例、なぜ職場環境に悪影響を与えるのか、そしてインシビリティを減らすための対策を徹底解説します。職場の良好な人間関係を築くために、ぜひ参考にしてください。

インシビリティ(incivility)とは

インシビリティ(incivility)とは、無礼な態度や不作法を指す英単語です。

2020年にパワーハラスメントの防止措置が事業主に義務付けられ、2022年には中小企業に対しても義務化されるなど、近年ハラスメントへの意識はますます高まっています。このような時代背景において、インシビリティは、ハラスメントにつながる可能性のある要素として注意を向けられるようになりました。職場における無礼や不躾な態度、配慮の欠けた行動はハラスメント未満のものとして見逃される傾向にあります。

しかし、インシビリティはハラスメントのグレーゾーンに位置する行動です。インシビリティが放置されれば、職場環境の悪化へとつながる可能性があります。インシビリティを防ぐには、まずその存在と影響を正しく理解することが重要です。

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なぜインシビリティは職場に悪影響を及ぼすのか

インシビリティは、一見小さな無礼や配慮不足に見えるため、問題視されにくい傾向にありますが、職場に深刻な悪影響を与えることがあります。

職場におけるコミュニケーションの小さなひずみが積み重なることによって、被害を受けた従業員は精神的な疲労を感じるようになります。その結果として、生産性の低下、さらには従業員エンゲージメントの低下を導く可能性があります。さらに、インシビリティが放置されると、従業員間の信頼関係が損なわれ、チーム全体の協力体制にも悪影響を及ぼすことが少なくありません。

その結果としてインシビリティが常態化する職場では、離職率が上昇してしまいます。従業員が安心して働き続けられる環境を整えるうえで、インシビリティの防止は重要な課題です。

インシビリティの具体例

具体例

インシビリティは、自覚なく相手を傷つける行動をしていることが特徴です。

職場で見られるインシビリティの例として、会議で相手の話を遮る・遠まわしに嫌味を言う・相手の意見を軽視するなど、ささいながらも相手を傷つけるような冷たい態度をとることが挙げられます。

何かを「する」ことだけでなく、「しない」こともインシビリティにあたる場合があります。具体的には助けを求めても無視する、必要な情報を共有しない、会議までに読むべき資料に目を通してこない、などです。

これらの行動は、近年普及してきたリモートワークの場においてより生じやすくなっているという見解もあります。物理的に距離があるオンライン上でのやりとりの場合、無礼な態度が容易にできてしまうと同時に、それが表面的に問題化されづらいためです。

しかし、たとえ無意識に出たものであれ、ささいなものであれ、無礼な行動をされた人は「相手は自分に対して配慮やリスペクトをもっていないんだ」と感じてしまうでしょう。

インシビリティの要因

インシビリティの要因は多岐にわたります。

まず、個人の性格が影響する場合です。自己中心的な性格や他者への配慮が不足している場合にインシビリティが生じやすくなります。

また、生まれ育った環境や価値観も要因の一つです。たとえば、厳しい家庭環境で育った人や、競争が激しい環境に身を置いてきた人は、無意識に他人との距離を取る傾向があることがあります。

さらに、職場でのストレスやプレッシャーが、インシビリティの引き金になる場合もあります。インシビリティを受けた人が、他者に対して無礼な態度をとってしまうようになることもあるのです。

インシビリティが見過ごされてしまう要因

インシビリティが職場で見過ごされがちな理由の一つに、「小さな問題」として扱われやすいことが挙げられます。インシビリティはハラスメントのように明確な違法行為ではないため、軽視されやすいのです。

また、職場の権力関係や上下関係によって黙認されるケースも多く見られます。たとえば、上司からの軽視や無視が問題視されないことで、部下にストレスが溜まってしまうなどです。

さらに、インシビリティの多くは非言語的な行動であるため、コミュニケーションの難しさから気づかれにくい場合もあります。こうした問題を解決するためには、職場全体での意識改革が重要です。

インシビリティをしないために

インシビリティは多くの場合自覚なく生じています。

そこでインシビリティを防ぐためには、まず自分自身の思考の癖や行動パターンに気づくことが大切です。たとえば、日常的に他人に対する感謝やリスペクトの気持ちを持ち、相手の意見を受け入れる姿勢を意識的に養うことで、インシビリティの発生を防ぐことができます。

企業がインシビリティを減らすために

インシビリティを防止するためには、時として企業全体での取り組みが求められます。まず、インシビリティに関する教育やトレーニングの導入が効果的です。従業員がインシビリティの影響を理解し、具体的な予防策を学ぶことで、職場の雰囲気を改善できます。

また、オープンなコミュニケーション文化を促進することも重要です。従業員が自由に意見を交わし、対話を通じてお互いの気持ちを理解できる環境を整えることで、インシビリティの発生を抑制できます。

さらに、メンタルヘルスサポートの導入も効果的です。従業員がストレスを軽減できる環境を提供することで、インシビリティのリスクを減らすことができます。

ラフールサーベイで心地よい職場環境をつくろう

職場におけるインシビリティは、一見小さな問題に思えるかもしれませんが、放置すると職場全体に深刻な影響を与える可能性があります。インシビリティを防ぐには、個人が自覚することが重要ですが、そのためには周囲が気付くこと、会社全体としてインシビリティを防ごうとする姿勢がもつことがポイントとなります。

そこで有効なのが、組織改善ツールの導入です。ツールを活用して、定期的に従業員の満足度やストレスレベルを確認することで、インシビリティの兆候の早期発見につながります。例えばラフールサーベイでは、1億5000万の蓄積されたデータから導かれるメンタル・フィジカルデータやエンゲージメントを導きだします。運用定着からサーベイの分析に至るまで、専任担当が徹底的にサポートするため、サーベイが初めての方でも安心してお使いいただけます。

職場全体でインシビリティを防ぐ取り組みを進めることで、従業員が安心して働ける環境を作り、企業全体の生産性向上に繋げていきましょう。

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