びっくり退職とは?中堅や優秀な社員がやめる理由とその対策方法について

社員のびっくり退職はなぜ起こるのでしょうか。びっくり退職の意味とその原因から、具体的な防止方法について詳しく解説いたします。

「びっくり退職」の意味とは?

「びっくり退職」とは、社員が突然やめてしまうことを意味する言葉です。

特に問題を抱えているように見られなかった社員が、予兆なく突然退職してしまうことから、周囲の人や企業は退職をまねいた原因がわからないケースが多く見られます。

特に、突然中堅社員などの企業を支える優秀な人財が流出してしまうと、組織全体に大きな影響を与えかねないため、早急な対策が求められます。

びっくり退職が注目される背景

びっくり退職が注目されるようになった背景として、採用市場が売り手化していることや、SNS等の普及に伴って採用情報の収集が容易になったこと、人財の働き方に対する価値観が変化していることなどが影響していると考えられます。

特に、終身雇用が当たり前であった社会から、転職が当たり前の社会に変化しつつあることで、キャリアアップを目指して突然退職するケースも少なくありません。

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中堅や優秀な社員がびっくり退職する理由

では、中堅や優秀な社員がびっくり退職する理由にはどのようなものが考えられるのでしょうか。

キャリアへの不安

将来的なキャリアの見通しがたたない、キャリアが停滞してしまうのではないかと不安があるなどの状況に陥ると、長年その企業に勤めている場合でも突然退職してしまうことがあります。

また、やりがいや自己成長などに限界を感じた場合にも、びっくり退職に繋がる可能性があります。2023年に行われたパーソルワークスデザイン株式会社の「退職に関する市場調査」によると、男女共に30代・40〜50代の30%前後がやりがいや自己成長に課題を感じ、退職を検討したとのデータもあるのです。

参考:https://www.persol-wd.co.jp/wp-content/uploads/2024/04/survey-results.pdf

職場環境の問題

職場環境の問題でびっくり退職するか悩む社員

また、中堅社員の場合、若手の社員と管理職等のベテラン社員の両者と関わることが多いため、職場の人間関係におけるストレスなども退職の原因となる場合があります。

特定の人材に負荷が集中しないよう、組織全体の体制を定期的に見直すことが大切です。

給与面での不満

加えて、給与や待遇に対する不満も、びっくり退職の理由として挙げられます。

将来的に昇給が見込めない、努力や貢献が待遇や評価に反映されないなどの不満が蓄積することで、退職に踏み切ってしまうのです。

がんなどの大きな健康問題

がんなどの大きな健康問題や、妊娠・出産、介護などの生活面での変化などが原因で、同じ条件で働き続けることが困難になり、突然退職するケースも見られます。

近年は、特にライフワークバランスの整った企業が求められており、制度を整えていくことが必要です。

中堅や優秀な社員のびっくり退職を防止する方法

定期的な1on1ミーティング

定期的に1on1ミーティングを実施することで、社員が不安や不満を抱えていないか確認する場を設けると良いでしょう。

特に中堅社員は部下の相談事を受ける立場でもあることから、相談をする機会が少なくなっている場合があるため、全ての社員が安心して働き方に対する相談をすることができる環境を整えることが大切です。

キャリア開発の取組み

続いて、キャリア研修や異動制度、社内公募制度など、将来に向けて成長し、自身のキャリアを構築していくことのできる社内環境を整えると良いでしょう。

将来の見通しが立たない状況を改善し、同じ組織内でも自己成長を続けられるような環境を構築することが重要です。

社内サーベイ

また、社内アンケートや、組織改善ツールなどのサーベイを導入し、恒常的に社内や個人の状況を把握することで、問題を未然に防ぐための施策を打ち出すことができます。

個人のモチベーションの推移なども知ることができるため、何か問題が発生していると考えられる社員に対しては、追加で個別の面談を取り、解決策を考える場を設けるなど早期に対応することもできるようになります。非常に有効な取組みであると言えるでしょう。

定期的な給与制度の見直し

優秀な社員のびっくり退職を防ぐためには、定期的に給与制度や待遇面の見直しを行うことも重要です。

近年は、特に新入社員の初任給が引き上げられていることもあり、その他の中堅社員やベテラン社員の給与との均衡が崩れているケースもあり、注意する必要があります。

また、適切な評価を行うためには、サーベイを用いて社員の業務に対する取組みを可視化し、客観的な数値でフィードバックを行うことも有効であると考えられます。

健康診断やメンタルヘルスケアの取組み

近年は、人的資本経営が推進されていることもあり、その取り組みの一環として健康経営に力を入れている企業も多く見られます。

毎年の健康診断を実施し、その結果に対して企業全体で具体的な数値目標を設定することで、社内全体の健康意識を高めている企業もあり、組織全体で健康への意識を高めることが大切であると考えられているようです。

また、健康に関するアンケート調査やメンタルヘルスの調査を通じて、心身両面の健康状態を把握し、社員が健やかに働くことのできる組織をつくることも大切です。

まとめ

びっくり退職の理由や、防止する方法について詳しくご紹介しました。

これらを参照し、働きやすい企業づくりにぜひお役立てください。

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