採用サイトとは、企業で制作された採用活動のためのwebサイトのことです。 売り手市場が続くなか、自社についての理解を深めてもらうために採用サイトを活用する企業が増加しています。 この記事では、採用サイトを作成するにあたって掲載したいコンテンツやポイントを分かりやすく解説します。 企業の成功事例も紹介しますので、これから採用サイトを制作したい方や、サイトの見直しを考えている方はぜひ参考にしてみてください。
採用サイトとは?
採用サイトとは企業独自の独立したWebサイトで、新卒採用や中途採用など求職者に向けて自社の魅力をアピールするためのものです。
コーポレートサイトとは違い、求職者向けの情報のみをまとめているのが特徴で、企業が採用活動をするにあたって重要なツールのひとつとなっています。
なぜ採用サイトが必要なのか?3つのメリット
近年、なぜ採用サイトが重要視されるようになってきているのでしょうか?
求人サイトだけで充分だと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、実は採用サイトを活用することで得られるメリットがあります。
ここではその3つのメリットについて紹介します。
求人サイトよりたくさんの情報を掲載できる
求人サイトは文字数に限界があるため、必要最低限の情報しか掲載することができません。
その点、自社で採用サイトを制作すれば求職者に伝えたい情報をより多く掲載することができます。
求人サイトでは募集職種や給与、勤務地など限られた条件しか伝えられない場合が多いですが、採用サイトなら企業理念や自社の魅力、先輩たちの声などを動画や画像などを用いて自由な発信を行うことができます。
より自社にマッチした人材に出会える
多くの情報を掲載できることで社風や求める人材などが分かりやすくなり、採用の際のミスマッチを防ぐことができます。
企業の情報が少ないと、応募者は後々に「自分には合わないかも」と内定辞退してしまう結果になりかねません。
内定辞退や早期退職は、採用活動にかけたコストが無駄になってしまうため、極力避けたい事態です。
そのためには、採用サイトで企業の情報をしっかりと伝え、詳しい業務内容やどのような人材を求めているのか明確にする必要があるでしょう。
企業の魅力が伝わり応募者の増加が見込める
魅力あふれるコンテンツを制作できれば、応募者も自然と増加するはずです。
また求人サイトだけではなく、複数のチャネルから応募することができるのもメリットであるといえます。
そのためには求職者の興味を惹くデザイン性やコンテンツ作りが重要です。
採用サイトコンテンツ作成のポイント
採用活動において採用サイトの重要性が分かっていただけたのではないでしょうか。
それでは採用サイトを制作するにあたって、コンテンツ作成のポイントを解説します。
求職者の関心や興味を惹く、魅力あふれるコンテンツ作りを目指しましょう。
ターゲット像(ペルソナ)を明確にする
まず、自社で採用したいと考えているターゲット像を明確にしましょう。
そのためには社内でどういった人材が必要とされているのか、しっかりと現状を確認する必要があります。
現在活躍している社員はどういったタイプか、また早期退職してしまったタイプの特徴などを洗い出し、詳しく分析しましょう。
ターゲット像を決める際は、まるで実在している人物かのように氏名、性別、居住地、職歴、趣味やライフスタイルまで設定するのがポイントです。
ペルソナが具体的になればなるほど、採用後のミスマッチも防ぐことができます。
採用サイトのコンセプトを決める
次に採用サイトの方向性を決めましょう。
求人サイトと同じように、必要最低限の情報を掲載するだけでは採用サイトの意味がありません。
採用サイトだからこそ発信できる情報を掲載することが重要です。
業務内容なども漠然としたものではなく、現場の声などリアルな情報を掲載すれば応募者も入社後のイメージが掴みやすくなります。
メリットばかり強調すると信憑性に欠ける可能性があるので、デメリットとその対応策も記載すれば、求職者も安心して応募することができます。
ターゲットに合わせたコンテンツ作り
制作の際は、設定したターゲット像をイメージしてコンテンツを作成するようにしましょう。
応募してほしい人材に興味を持ってもらえるように、ターゲットが求めている情報をもれなく掲載することが大切です。
就職・転職のトレンドを押さえて求職者が求めているもの、重要視しているものを発信するようにしましょう。
採用サイトに掲載したいコンテンツ
それでは、採用サイトにはどういったコンテンツを掲載すれば応募者の増加が見込めるのでしょうか?
自社の目的に適したものをセレクトし、採用したいと考えている人材が応募してくれるようなコンテンツ作成を心がけましょう。
必須コンテンツ
- 募集要項(職種、業務内容、応募条件など)
- 給与や福利厚生
- 応募方法と選考フロー・入社までの流れ
- 会社概要
なるべく用意したいコンテンツ
- 会社・事業のビジョン
- 先輩社員からのメッセージ
- 1日の業務の流れ
- 将来のキャリアパス
- 研修制度や教育制度
- 有給取得率や産休取得率
- 残業時間・年間の休日数
- よくある質問
予算や目的に応じて用意したいコンテンツ
- 数字やグラフ
- オフィスツアー
- 写真ギャラリー
- 社員インタビュー
- 新入社員インタビュー
- 座談会
ターゲットからの応募を促すコンテンツ
- 企業理念やビジョン
- 代表からのメッセージ
- 企業が求める人物像
採用サイトの成功事例
ここでは、採用サイト制作の際に参考にしたい企業を紹介します。
どの企業も印象に残るキャッチコピーとデザイン、入社後働く姿や仕事内容がイメージしやすく、求職者が欲しい情報を見つけやすいコンテンツ作りが特徴です。
競合他社と差別化をはかるためにも、魅力を感じるポイントはぜひ取り入れていきましょう。
サントリーホールディングス株式会社
「やってみなはれ」という文字が印象的なサントリーホールディングス株式会社の新卒採用サイトです。
創業者の口癖であった「やってみなはれ」をコンセプトにしており、サイトデザインがカラフルで視覚的にも楽しく、全体的に分かりやすくまとめられているのが特長です。
各部門それぞれの業務内容や、そこで活躍する社員の声、有志社員による就活生応援LINEなど、就活生が安心して応募できるような取り組みが多く見られます。
丸紅株式会社
丸紅株式会社の新卒採用サイトは、ひとりではたどりつけない世界の難題へ「できないことは、みんなでやろう。」というメッセージ性の強い印象的なデザインが特徴です。
TOPではさまざまな風景のムービーが流れ、壮大なイメージを感じさせます。
右上のメニューから各ページのリンクへと繋がっており、インパクトがありながらもすっきりとしたレイアウトが魅力です。
株式会社オリエンタルランド
採用ページは、シンデレラ城をモチーフにしたデザインをバックに「夢をカタチに想いを共に」というメッセージが印象的です。
写真は働く社員だけでなく、ディズニーランドを楽しむゲストの写真も多く掲載されており、「ゲストのために本気になれる会社」という企業理念を強く感じます。
サイトはピンクとブルーで統一されており、ディズニーリゾートを彷彿とさせるメルヘンな雰囲気に求職者もワクワクとした気持ちになるのではないでしょうか。
株式会社講談社
株式会社講談社の採用サイトは、写真だけではなくイラストが随所に散りばめられているのがポイントです。
2025年のキャッチコピーは「好き」で世界を彩る仕事。カラフルでポップな印象ながら、見たい情報が分かりやすくまとめられています。
「五等分の花嫁ができるまで」や、アニメ『昭和元禄落語心中』の与太郎が、講談社の歴史や現状を解説する動画など、求職者の興味を惹きそうなコンテンツが多数掲載されています。
伊藤忠商事株式会社
コーポレートカラーであるジオセントリックブルーを基調とした伊藤忠商事株式会社の新卒採用ページは、いたるところに「アオ」というキーワードが散りばめられており統一感を感じられます。
代表からのメッセージだけではなく、採用室長や採用担当者からのメッセージなど、採用にかける想いも印象的です。
応募者が迷わないシンプルで分かりやすいUIと、企業のカラーでまとめられたデザインが特徴です。
雪印メグミルク株式会社
雪印メグミルク株式会社の新卒採用サイトは、ミルクを連想させるデザインが全体に散りばめられており、画面をスクロールすると右上のエントリーボタンが動くのも遊び心が感じられます。
内定者座談会では就活中のエピソードや就活生に向けてのメッセージも掲載されており、就職活動中の学生には励みになるのではないでしょうか。
採用ミスマッチを防ぎ理想の組織に導く適性検査「テキカク」
「テキカク」は、組織と人材のミスマッチを防ぎ、採用候補者が組織の”いま”と”ミライ”への貢献度がわかる採用適性検査です。
組織改善ツール「ラフールサーベイ」で蓄積されたサーベイデータと、心理学×データ×AIで導かれた分析による裏付けにより、企業と採用候補者のマッチ度を算出することができるのが特長で、生産性の高い既存社員と採用候補者の特性の類似度がわかるため、新卒・中途採用にもおすすめのツールです。
まとめ
採用サイト制作の際に掲載したいコンテンツについて解説しましたがいかがだったでしょうか?
採用サイトからの応募は、募集媒体や求人広告からの応募よりも企業に理解のある人材を集めやすいのがメリットです。
企業理念や業務内容、社風などに理解のある応募者が増えれば、採用のミスマッチも防ぎやすいといえるでしょう。
魅力的なサイトを制作するには、他社の成功事例を参考にし、採用したいと考える人材が求める情報を掲載したコンテンツ作りを意識することがポイントです。