「面接」と「面談」の違いとは?実施の目的や気を付けるポイントなどを解説

就活生

企業が採用選考を行う際に実施される「面接」と「面談」は、どのような違いがあるのかご存じでしょうか?一見、同じような意味に捉えられますが、この二つの言葉は内容も実施の目的も異なります。

実施する企業側が違いを理解していないと、応募者も混乱してしまうため、採用担当者はきちんと理解しておく必要があります。この記事では、「面接」と「面談」の違いや、なぜ「面接」だけではなく「面談」を実施するのかなど、詳しく説明しますので、ぜひ参考にしてみてください。

「面接」と「面談」の違い

面接と面接の違いは「合否が伴うかどうか」です。面接は合否が判定されますが、面談は直接選考に関係することはありません。

面接と面談、それぞれについて詳しく説明します。

「面接」とは?

「面接」とは、企業の採用担当者が応募者の意思確認、適性をチェックする場です。基本的には採用担当者が質問し、応募者がその質問に答えます。採用担当者が「自社に必要な人材かどうか」を判断する場なので、企業側に主導権があるため、緊張感のある雰囲気で行われることが多いです。

「面談」とは?

「面談」とは、企業と応募者で情報交換を行う場のことで、お互いの理解を深めることが主な目的です。応募者には企業のことをよく知ってもらい、企業側は応募者のことを知ることで、ミスマッチを防ぐことができます。面接とは違い、和やかで話しやすい雰囲気で行われるので、応募者があまり緊張せずに不明な点などを明確にしやすいメリットがあります。

企業側も、自社の経営理念やどういった人材を求めているか、どのくらい入社する意欲があるのかなど、応募者のことを深く知るきっかけになります。「カジュアル面談」と呼ばれることもあり、気軽に参加できることを推し出して応募者を増やし、人材確保のために実施されることもあります。

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「面談」を実施する目的とは

企業が採用活動で面接だけでなく、面談を実施する目的はなんでしょうか?ここでは3つのポイントを紹介します。

業務内容を説明する

企業側は、もし入社することになったらどういった業務をしてもらうのか、応募者に具体的に説明します。ウェブサイトやパンフレットには掲載していない情報があったり、企業の魅力を新たに感じることができる可能性があるので、お互いにメリットがあるといえます。

勤務条件について話し合う

面接の際は、勤務条件について深く聞けないこともあるかと思います。面談のときに詳しく話をして、事前に明快にしておけば、安心して面接に臨めるので、納得いくまで話し合うことが大切です。応募者は勤務条件以外にも、疑問点や不明点があれば気軽に質問しましょう。

お互いの理解を深める

面談は面接とは違い、対等な立場でコミュニケーションできる場です。事前に信頼関係を築いて親交を深めるために、業務には関係のない雑談を行うときもあります。企業側は応募者がどういった人間であるか理解し、応募者は企業の雰囲気や魅力を知ることで、入社後のイメージも想定しやすくなります。

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「面談」実施の際の気を付けるポイントは?

面談の実施を決定した際に、気を付けるポイントはどういったところでしょうか?企業側の準備も含めて説明します。

「面談」をどこでするか決めておく

面談は面接とは違い、オフィスだけでなくカフェやファミリーレストランなどで行われる場合もあります。オフィス以外の場所を想定しているのであれば、にぎやかすぎて話が聞き取りづらくないか、近くの席に会話が筒抜けになったりしないかなど、事前にチェックしておきましょう。面談の際の飲食代は企業側が支払うことになるので、担当者は費用の準備も必要です。

「面談」の担当者の決め方

面談をいつ実施するかによって、どういった担当者が適切なのか変わってきます。

選考前の場合

自社の魅力や事業内容を的確に伝えられる人間であることが重要です。面談から応募に繋げる必要があるため、対応に慣れている人事担当者や、実際に活躍している社員などを選ぶといいでしょう。

選考中の場合

選考中は応募者の質問や疑問点に的確に答えられることが重要です。内定が決まった際に、自社を選んでくれる可能性があるかどうかを見極める必要もあるので、適切に情報を扱える経験豊富な人事担当者が望ましいでしょう。

選考後・内定後の場合

選考後の面談は、入社後のキャリアプランをイメージしてもらい、入社の意思をしっかりと持ってもらうことが目的です。内定辞退といったことにならないよう、配属先の部署の先輩社員や、新入社員の対応に慣れている社員が担当するのがおすすめです。

リラックスして話せるような雰囲気づくりを心がける

面談のイメージ

「当社を志望した理由は?」「あなたの長所と短所は?」など、面接のような定型的な質問や、PCやシートにメモを取りながら面談を進めてしまうと、応募者は緊張してしまい、本音で話せなくなってしまうこともあります。

そうなってしまうと面談の意味がなくなってしまうので、応募者がリラックスして会話できるような雰囲気づくりが大切です。

「面接」の形式

ここでは、面接の形式について説明します。面接の形式は大きく分けて、個人面接、集団面接、オンライン面接があります。

個人面接

個人面接とは、応募者一人で臨む面接のことで、面接官は一人、もしくは複数人で実施されます。応募者とじっくり会話できる時間があるので、多彩な質問をすることができます。また、応募者もアピールできるポイントが多いので、想定される質問への回答や、面接時のマナーなど事前準備が多く必要になります、

集団面接

集団面接とは、複数人の応募者と面接官で行う形式のことです。選考の初期段階や、新卒採用の際によく実施されます。企業からの質問数や、一人に割ける時間も限られていますので、自己アピールの機会も限られています。

オンライン面接

オンライン面接は、PCやスマートフォンなどを使用し、ビデオ通話で行われる面接のことです。Zoom、Teams、Skype、Google meetingなどの通話アプリを利用します。インターネットに接続できる環境であれば、どこでも面接ができるので、近年急速に広まっている形式です。現地に行かなくていい利便さはありますが、通信環境の整備や、デバイスの用意などの事前準備が必要です。

「面談」の形式

面談は実施のタイミングによって形式が異なり、カジュアル面談、リクルーター面談、オファー面談があります。

カジュアル面談

カジュアル面談とは、面接の前の段階で実施される面談のことです。入社の意思がまだ固まっていない応募者や、新卒の就活生などに企業側からアプローチをして、企業の魅力や事業内容を知ってもらうことを目的としています。

リクルーター面談

リクルーター面談とは、選考に入る前に実施される面談のことです。人事部より依頼を受けた「リクルーター」と呼ばれる社員が、面接よりもカジュアルな雰囲気で行うのが特徴です。この「リクルーター」は、将来有望株であると判断されている20~30代の若手社員が選ばれることが多いです。

オファー面談

オファー面談とは、内定後に実施される面談のことです。「条件面談」や「処遇面談」とも呼ばれており、労働条件や入社意思などのすり合わせを行うことが目的です。年収・評価制度・福利厚生・転勤の有無など、不明な点の質問や入社の意思を確認するための面談です。

「面談」の際の服装や聞かれることは?

面談の際の服装はどういったものが適切なのでしょうか?「カジュアルな服装で大丈夫です」と言われても、Tシャツにデニムのようなラフすぎる服装はNGです。事前に企業のウェブサイトなどで、会社の雰囲気や社員の服装などをチェックしておくと安心です。面談の基本的な流れは、アイスブレイク→自己紹介→質問・相談といった順番で執り行われます。アイスブレイクは、企業側が応募者の緊張を解いて、リラックスした状態で面談に臨めるように雑談をします。

互いに自己紹介したあと、応募者が質問するスタイルが多いので、面接のように定型的な質問をたくさんされることはほとんどないでしょう。

面談に行ったら面接だった!?面談という名の面接とは

「面談と聞いて行ってみたが、蓋を開けてみれば面接だった!」というエピソードもちらほら聞かれます。考えられる原因としては、スカウトメールを送った担当者と面談担当者で意思の疎通ができていなかったパターンや、企業側が面談に慣れておらず、面接と同様のスタイルで執り行ってしまったパターンがあります。こういったことが起こらないようにするためにも、面談担当者は面接と面談の違いをはっきりと理解しておく必要があります。

まとめ

この記事では面接と面談の違いについて解説しました。面接と面談の大きな違いは「合否が伴うかどうか」です。面接では合否が決定しますが、面談は企業側と応募者がお互いの理解を深めることが目的なので、話した内容が選考に関係してくることはありません。選考前に面談を取り入れることで、採用のミスマッチを防ぐことができるので、企業側にも応募者側にもメリットがあるといえるでしょう。

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