出戻り社員、アリ?ナシ?優秀な社員が出戻るメリット・デメリットや注意点を解説

出戻り社員とは一度退職してから再度雇用される社員のこと

「出戻り社員」という言葉を聞いたことがありますか?社員が退職後、再び同じ会社に戻ってくることを指します。一見すると優秀な社員を再度雇用できるというメリットがありますが、その一方でデメリットや注意点も存在します。本記事では、出戻り社員のメリット・デメリット、そして注意点について詳しく解説します。

出戻り社員が近年増えている理由

近年、出戻り社員の採用を行っている会社が増加しています。

株式会社リクルートが2023年3月におこなったアンケート調査「企業の人材マネジメントに関する調査 2023」によると、出戻り社員を受け入れているか、という質問に対して、「受け入れている」と回答した企業は55.5%と過半数に達しました。

ここからは、出戻り社員が注目されている理由を解説します。

即戦力となる可能性が高いため

まず、即戦力となる可能性が高いためです。出戻り社員は、過去の経験を活かしてすぐに仕事に取り組むことができます。その場合、従来の新卒・中途採用よりも教育・研修における手間が少なくて済むことがあるため、採用側からも出戻り社員を積極的に採用するケースが増えているのです。

売り手優位の転職市場

また、近年の転職市場は、売り手優位と言われています。求人数が多く、企業側も人材不足を補うために、出戻り社員を積極的に採用する企業が増えている傾向にあります。

企業側の意識変化

上記のような背景から、過去のように、一度退職した社員は二度と採用しないという風潮があった時代と比べると、企業側が出戻り社員に対して積極的な姿勢をとるようになってきています。出戻り社員が持つ過去の経験やノウハウを企業に還元し、ビジネスの成長に貢献することが期待されているのです。

出戻り社員を雇用するメリット

即戦力として期待できる

出戻り社員を採用する最大のメリットは、即戦力として期待できることです。出戻り社員は、すでに社内の業務や組織、体制について理解しており、0から研修や教育をするよりは迅速に業務に適応しすぐに成果を出すことを期待できる可能性が高いためです。

人となりがわかっている

以前にも会社で働いた経験があるため、その人の性格や能力、人間関係などを会社側がある程度把握している場合が多いでしょう。そのため、再度雇用するときには、採用面接などでの不確定要素が少なくなることがメリットの一つです。また、以前の職場での実績や評価も把握しやすく、適正なポジションに配置することができるため、採用ミスマッチのリスクを減らすことができます。

採用・教育コストが従来よりかからない

出戻り社員を再度雇用する場合、すでに企業の文化や事業について理解しているため、新たに雇用する社員に比べて教育コストが低く抑えられます。

出戻り社員を雇用するデメリット

一方でデメリットについても十分に理解しておく必要があります。出戻り社員を雇用することには、以下のようなデメリットが存在します。

以前の退職理由によっては再離職の可能性もある

出戻り社員を雇用する際には、以前の退職理由を考慮する必要があります。もし以前の退職理由が、現在の勤務環境や人間関係、業務内容に対して不満があった場合、再度同じ理由で辞めてしまう可能性があります。以前の離職理由を十分に把握し、再発防止策を考える必要があります。

既存社員のモチベーション低下

既存社員たちが、その社員が過去に退職した理由を知っている場合、再度入社してくることに違和感を覚えるかもしれません。また、出戻り社員が採用されると、その社員が優遇されるのではないかという懸念が生じる場合もあります。さらに、出戻り社員が以前と同じ役職に採用された場合、自らが昇進する機会を失ったと感じてしまう可能性もあります。これは、既存社員のモチベーションを低下させ、生産性の低下や離職を引き起こす可能性があります。

出戻りが活発になることにより離職の可能性が高まる

出戻り社員の再雇用の事例が増えることで、「転職先でもしうまくいかなくても、また今のポジションに戻ってこれるだろう」と思い転職に踏み出す社員が増えることも想定されます。そのような離職者が発生してしまった場合、優秀な社員は転職先でも成果を出し、結局戻ってこなくなってしまうという可能性もあります。

人材の流動性が高まることは悪いことではありませんが、簡単に出戻りできると思われてしまうと、企業にとってデメリットが大きくなるでしょう。

出戻り社員を採用する際の注意点

出戻りでの再雇用を検討する際は、注意点をおさえておく必要があります。

職務内容やキャリアプランを明確にする

まず、戻ってきた際に勤務するポジションや役割が前回勤務していた職務内容と異なる場合や、組織体制が変化していた場合、その変更点については明確に伝える必要があります。また、以前に担当していた業務について、今後どのような形で関わるかも明確にしておくことが望ましいでしょう。これにより、出戻り社員が自分の役割や責任を正しく理解し、適切な業務遂行ができるようになります。

さらに、キャリアプランについても明確にすることが重要です。出戻り社員には、以前よりも高いポジションや役割を期待する場合もありますが、そのためにはどのような条件をクリアする必要があるのか、キャリアアップに必要なスキルや知識は何か、といった点を明確にすりあわせておく必要があります。

既存社員への説明をおこなう

出戻り社員を雇用する場合、既存の社員に対しても説明が必要になるでしょう。採用側だけでなく、受け入れるチーム側も出戻り社員に即戦力を期待しすぎるのではなく、離職していた期間での事業や組織の変化をしっかりと伝え、フォローしていく必要があります。そのため、以下のような内容をしっかりと説明しておくことが重要です。

  • 出戻り社員が入社することを伝える
  • 出戻り社員のポジションや役割を説明する
  • 出戻り社員が入社してからのサポート体制について説明する

既存社員に対する適切な説明を行いフォローを要請することで、出戻り社員の入社が組織にとってもプラスになることが期待できます。

組織の変化への適応支援や研修を行う

また、離職時と比べて、組織や業務内容が変化している場合があります。そのため、適切な研修や支援を行うことで、スムーズに復帰できるようにすることが大切です。

オンボーディングプログラムの実施、業務マニュアルの提供、メンター制度、定期的な1on1の実施などを検討していきましょう。

以前の退職理由を明確にし、今とこれからの組織にマッチするか検討する

出戻り社員を雇用する場合には、以前の退職理由を明確にすることが重要です。退職理由によっては、これから組織が目指していく方向性とマッチしていなかったり、再度同じ問題が生じたりすることもあります。

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執筆者

株式会社ラフール

編集部員

株式会社ラフールの中の人。部員持ち回りで執筆をしています。採用から定着まで。採用適性検査「テキカク」と組織改善ツール「ラフールサーベイ」でウェルビーイング経営の実現を本気で支援しています!

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