バイアスとは?心理学やビジネスにおける意味を簡単に解説!

バイアスとは

ビジネスの場や心理学の文脈において、「バイアス」という用語は耳にする機会の多い言葉と言えるでしょう。バイアスは私たちの心理状態に基づいてさまざまな問題を引き起こす可能性がある一方で、人々がバイアスを知ることにより、その影響を上手く防ぐこともできます。そこで今回の記事では、ビジネスや心理学におけるバイアスについて、バイアスが生まれる原因とバイアスの及ぼす影響、そしてバイアスへの対処法まで解説していきます。

バイアスとは

バイアスとは英単語に由来した言葉です。元の英語は「bias」で、辞書的には「先入観」や「偏見」を意味します。特に心理学やビジネスの領域で用いられる際には、認識の歪みや思考の偏りなど、直観や先入観に基づいて非合理的な判断を下してしまう心理現象を指すことが多い言葉です。これは「認知バイアス」とも言います。

バイアスが生まれる原因

なぜ人はバイアスを生んでしまうのでしょうか。その原因は、人間の脳の処理方法にあります。人間は1日に何度も選択を行いますが、そのすべての選択において理論を重視してじっくりと時間をかければ、脳は疲れてしまいます。したがって人間の脳は時に直観的かつ無意識の判断を下し、すばやい情報処理を行おうとするのです。このスピーディーな情報処理の際に、バイアスが生まれやすいと考えられています。

バイアスの種類

正常性バイアス

予想外の事態に遭遇した時に「そんな異常事態はありえないだろう」という先入観が働き、その出来事を正常の範囲内と判断してしまう心理現象を正常性バイアスと言います。

例えば、災害などが起きた際に「自分は大丈夫なはず」「自分に限ってそんなことがおこるはずがない」と考えてしまうことが正常性バイアスに当たります。実際に災害時の正常性バイアスにより避難が遅れるなどの事態は多く発生しており、災害心理学などで使用される機会の多い用語です。

生存バイアス

生存者バイアスとも言い、失敗した事例を参考にすることなく、成功した事例ばかりに注目して判断を下す現象を意味します。成功にだけ目を向けるということは、物事の一面だけ見ることになり、選択を行う際に重要なポイントを見過ごしてしまう危険性が高まります。

最も有名な例が、第二次世界大戦での戦闘機にまつわるものです。軍部は帰還した戦闘機を調べて激しく損傷している箇所を今後補強するように命令しました。しかしここで注目しているのは結果的に生存できた戦闘機の損傷個所であり、墜落の原因となる箇所とは本質的に異なります。

確証バイアス

自分の思考や願望などの確証となってくれるような都合の良い情報ばかりを集め、逆に反証となるような情報を軽視する心理現象を確証バイアスと言います。

特に近年、SNSは確証バイアスが強まる場となっており、SNSで同じ意見の人ばかりを探して反対意見を聞こうとしない人々が多く見受けられるのもこの例のひとつです。

ジェンダーバイアス

ジェンダーバイアスとは、性別に基づく固定観念をもつことや、それによって社会的差別が生まれることを指す言葉です。SDGsの掲げる目標のひとつ、「ジェンダー平等を実現しよう」と直接的につながることも背景として、早急に解決すべき課題のひとつとなっています。

「男性が外で働き、女性が家庭の仕事をする」というような根拠のない役割分担や、性的マイノリティーの人々への偏見などもジェンダーバイアスに当たります。

バイアスの影響

バイアスによって日常で起こり得る弊害

バイアスは合理的な判断を阻むことから、日常生活の幅広い場面で弊害を起こし得ます。

例えば、非合理的な選択を重ねれば目標達成が遠のいてしまいますし、バイアスによって「自分にはできないだろう」という判断を下せば目標に手を伸ばすことさえ諦めてしまうことになるでしょう。また、余計な損失を被る危険性も高くなります。時間やお金、労力などをかければかけるほど、これまでかけたコストを取り戻そうと主観的かつ非合理的な判断に偏ってしまうためです。

そして、人間関係においてもバイアスの弊害に注意しなければなりません。偏見から特定の集団を優遇したり、反対に冷遇したりすれば、トラブルへの発展も起こりかねないためです。

バイアスによって組織で起こり得る弊害

企業などの組織においては、バイアスによってさらに重大な影響が起こり得ます。上で挙げたように、バイアスは人間関係のトラブルの危険性を高めますが、上下関係が存在する組織においては、そのトラブルがハラスメントとして立ち現れる可能性があります。さまざまな偏見や固定観念から、無自覚のうちにセクシャルハラスメントやパワーハラスメントなどが起こり得るのです。

また、客観的事実に依らない判断は採用や人事評価における誤った判断にも繋がります。「コミュニケーションスキルが高いから優秀なはず」などという主観的判断により、対象の人を適切に評価できなければ、自社にとって必要な人材を育成することができません。また偏ったタイプの人材を良しとする組織では、人材の多様性も損なわれてしまいます。

そしてこのように人間関係が悪化したり、適切な評価が得られなかったりすると、従業員のモチベーション低下にも繋がってしまうでしょう。

バイアスへの対処法

バイアスへの対処法

まずはバイアスについて知る

バイアスについての知識があれば「自分の判断はバイアスの影響を受けていないだろうか」と考え直すことができます。また「必ず複数人の目を通して最終判断を下す」など、バイアスによる弊害を起こりづらくする対策をとることもできるでしょう。バイアスを完全になくすことはできませんが、バイアスを知ればその弊害を減らすことは十分可能です。

さらに企業においてバイアスへの認識を高めるには、研修なども有効です。研修を通して直接的にバイアスに関する知識を得るのみならず、研修を通してさまざまな意見を聞く機会を得ることで、自分の思考の偏りに気づくことができるでしょう。

前提や直観を一度疑う

実際に判断を行う際には、その判断に至った前提や直観が適切か、先入観が混じっていないかを確認することが重要です。前提や直観のみに基づいて判断を下す前に、一度立ち止まり、冷静に因果関係を分析した上で検討するように心がけましょう。

他者の意見を聞き入れる

バイアスを意識する上で、他者の意見はとても有効です。特に、自分の意見と対抗する意見にも一度耳を傾けることで、自分だけでは気づかなかった視点を取り入れられるため、より客観的に考えられるようになります。さらに他者の意見に耳を傾ける経験を積めば、幅広い視野をもった考え方を身につけられるため、偏った判断の減少も期待できます。

客観的事実を確認する

他者の話を聞く際に重要なのが、どこまでが客観的事実なのかを確認することです。自分と同様に他の人も先入観をもっていたり、曖昧な表現をしたりするものです。誰かの話をそのまま丸ごと受け入れるのではなく、その中で意見と事実を分けて認識し、実績やデータなど客観的な事実を基にして判断するように習慣づけましょう。

判断基準を作る

スピーディーな判断をしながらもバイアスを防ぐための対策としては、明確な判断基準が有効です。チームや会社として、また自分自身としての判断基準をもつことで、素早く適切な判断を下しやすくなります。企業においては組織的に、公正な人事評価制度の構築などに取り組むことも非常に効果的でしょう。

まとめ

時にスピーディーな判断が求められる人間の脳の仕組み上、バイアスは避けられないものです。バイアスは日常にもビジネスの場にも大きな影響を及ぼす危険性をもっていますが、私たちにできるのは、バイアスがどんな時に起こり、どのようにすれば避けられるのかを意識し、対策することのみです。

自分の考えに偏ったところがないか思い返してみる、バイアスの弊害が起きづらい仕組みを作るなど、改めてバイアスについて考えてみてはいかがでしょうか。

ミライ適性検査「テキカク」で組織と人材のミスマッチを防ぐ

ミライ適性検査「テキカク」なら候補者が自社の目指す組織の今や未来において貢献できる人材かどうかを示し、組織と人材のミスマッチを防ぎます。組織改善ツール「ラフールサーベイ」で蓄積されたサーベイデータと、心理学×データ×AIで導かれた分析による裏付けにより企業と採用候補者のマッチ度を算出することができるのです。

採用においてバイアスを排除し、自社にマッチした人材に長く活躍してもらいたい!という人事担当者や経営者の方は、ミライ適性検査「テキカク」を詳しくご覧ください。

ミライ適性検査「テキカク」
関連タグ

この記事をシェアする

  • Facebookでシェアする
  • Twitterでシェアする

今週のイチオシ!コンテンツ

Follow Us!

SNSで、人事・経営者に役立つ情報をチェック!このサイトの更新情報もお知らせします

PAGE TOP