休んだ方がいい8つのサインと診断方法

仕事を休むべきか悩む人々

最近仕事が辛い、普段できていた些細なことができなくなったなど、日常の生活に異変を感じてはいませんか?

長年日本の社会においては、無理をしてでも頑張る人を讃える風潮が続いてきました。しかし、近年は2019年4月に「働き方改革法案」が施行されるなど、仕事と生活の調和を示すワーク・ライフ・バランスが重要視されつつあります。

その背景には、過度な長時間労働やハラスメントによる心理的負荷など、日本社会の過労問題が大きく影響しています。2000年頃には、日本の過労死問題は世界的にも広く知られるようになっていました。これらの過労問題を解決するためには、国だけではなく企業や管理職など社会全体が意識改革を行い、適切な労働環境作りに取り組むことが必要不可欠です。

仕事等でストレスがかかり続けると、身体や心に不調が起こります。この状態で我慢を続けてしまうと気づかないうちに症状が悪化し、胃潰瘍や自律神経失調症、うつ病、双極性障害などになってしまう可能性があります。最悪の場合死に至ることも有り得るので、症状が悪化する前に十分な休息を取ることが何よりも大切です。

しかし、自分が本当に休むべき状況なのかわからない、甘えかもしれないと不安に思っている方もいるのではないでしょうか。また、部下や家族など身の回りの人が休むべきか悩んでおり、相談されたがどうしたら良いかわからない方もいるでしょう。本ページではそのような方々に向けて、休んだ方がいい場合に現れる8つのサインと、休むべきかどうか判断するための診断方法などについて詳しく解説します。

休み/休職を取った方がいい場合の8つのサイン

単なる疲労や怠けだと思っていたことが、実は休みを取った方がいい時に現れるサインかもしれません。身体と心が無意識の内にSOSを出しているのです。

普段の生活において、以下に示す8つのサインが現れているのであれば、注意した方が良いと考えられます。周囲に迷惑をかけたくないと思われるかもしれませんが、可能な限り思い切って休息を取るようにしましょう。一度時間を取ってゆっくり休むことで、状態が悪化することを抑制し、改善することができます。

もしも症状が悪化し、うつ病などになってしまった場合、治療して元通りの自分に戻るにはこの何倍もの時間が必要になってしまいます。これは自身のためにも周囲のためにも必要な休息であるため、自分を責めないで休んでください。

また、1人で悩むのではなく、適した機関や周囲の人に休職について相談すると良いでしょう。客観的に自分の状況を把握することができます。

気分の落ち込み

何かきっかけがあって、瞬間的に落ち込むことは誰しもあります。しかし、この気分の落ち込みが長期間続く場合は、注意する必要があります。

特に、2週間以上この症状が続く場合、すでにうつ病になっている可能性も考えられます。うつ病の落ち込みは、大まかに言うと”長く深い気分の落ち込み”です。”落ち込み” ”不安” “おっくう”などの症状が、2週間以上続いていないか確認しましょう。

不眠や過眠

ストレスによる不眠で悩む人

うつ病や適応障害は、睡眠の異常から進むことが多く見られます。眠りたいのに眠れない、長時間眠り続けてしまうという状況が続いた場合、医療機関を受診した方が良いと考えられます。

また、10時間以上眠る日が週に3日以上ある場合は、近年増加している非定型うつ病になっている可能性も考えられます。また、気分障害である双極性障害も、過眠や日中の睡魔に悩まされる傾向があります。このように、睡眠に関わる異変は、かかっている可能性のある精神障害の種類を判別する手掛かりにもなるので、記録に残すなど常に気にかけるようにすると良いでしょう。

食欲の低下や過食

ストレスが強まると、極端に食欲が低下したり、反対に暴飲暴食によって急激な体重の増加が見られるケースがあります。体重の急激な増減は明確に数値として現れるため、自分の精神状況を客観的に認識する際の指標として有効です。

また、睡眠障害と同様に、過食も否定型うつの人に起こりやすいと言われています。

仕事や家事に対する意欲/集中力の低下

今まで簡単にできていたことができなくなっているならば、休むべきサインです。仕事や家事、趣味などに集中できないことが続いている場合は、すぐに休息を取りましょう。過度なストレスにより、脳の機能に異常をきたしている可能性が考えられます。

特に入浴や歯磨きなど、生活する上で必要不可欠な行動を長期間行うことができなくなっている場合は、非常に危険な状態であると言えます。

無意識に涙が出る

何かに感動したなどのきっかけがある訳ではなく、気づいたら涙が流れている場合はストレスによる自律神経失調症が疑われます。自律神経は、交感神経と副交感神経のバランスを司るもので、通常涙を流す時は副交感神経が優位な場合です。自律神経の機能が低下することで、交感神経と副交感神経のバランスをコントロールすることができなくなり、このような症状が現れるのです。

そのままストレスを放置し、さらに悪化すると、通常であれば涙を流すことはない職場や公共の場などで涙が止まらなくなることもあります。

感情のコントロールができない

感情の浮き沈みが激しくなったり、普段は何とも思わない些細なことにイライラしてしまうなどの症状があります。うつ病は気分の落ち込みだけではなく、感情の不安定さにも現れるのです。

普段は怒らない人が怒りっぽくなった、普段は冷静な人が感情的になっているなど、周囲の人にこのような変化が現れた場合は、休息を促したり話を聞くようにすると良いと考えられます。

希死念慮を抱いている

消えたい、死んでしまいたいなどを繰り返し考えてしまう状態(希死念慮)が続く場合は、非常に危険です。自分を責め続けたことで、このような状態になってしまうことが多く見られます。

8つのサインの中でも、かなり危険な状態であり、うつ病が進行している可能性が高いです。特に、具体的に命を絶つための方法を考えてしまう場合は、今すぐに医療機関を受診しましょう。

周りの人に酷く心配される

自分では大丈夫と思っていても、気づかない内に状態が悪化し、通常の生活が送れなくなっている可能性があります。家族や友人、会社の人などに酷く心配された場合は、できるだけ客観的な意見に耳を傾け、自分の現状を理解すると良いでしょう。

休んだ方がいいかチェック/診断するには

自分が今休むべきなのか判断したいのであれば、以下の方法が有効です。

サインと自身の体調を確認する

まず、上記の8つのサインが日常生活に表れているか確認しましょう。直近の生活を振り返ることが難しければ、今日から各サインに関連する睡眠や食事の状態を簡単で良いので記録すると良いです。

加えて、動悸や手のしびれ、腹痛、発熱など、自分の身体に異常がないか確認しましょう。特に通勤時や出勤時など、ストレスがかかっていると考えられる状況では、何かしらの身体的な異常が現れることがあります。

相談機関や窓口を利用する

自分では客観的に休むべきか判断できない、もしくは不安が募り過ぎて苦しいなどの症状があれば、厚生労働省や都道府県が設置している相談窓口などを利用しましょう。

利用する勇気が出ない方もいらっしゃると思いますが、これらの相談窓口は匿名での利用や、電話、チャット形式など、気軽に相談できる環境が整っています。プライバシーも守られますので、安心して自分に合った形式で是非相談してみてください。誰かに話すことで、1人ではまとまらない心の整理や、不安の解消方法などが得られます。

医療機関を受診する

精神科や心療内科など、専門家が居る医療機関を受診しましょう。身体的な異常が現れており、ストレスから来るものなのか、何か他の病気から来るものなのか知りたい場合などは、まず内科を受診するのも良いでしょう。

これらの医療機関では、症状について相談することはもちろん、自身の現状を専門医の目線で判断してもらうことができます。休職のため、診断書を得たい場合にも医療機関を受診しましょう。

どの医療機関を受診すれば良いかわからず不安がある場合は、上記の相談窓口にその旨を伝えると、自分に適した医療機関を紹介してもらうこともできます。

まとめ

休んだ方がいい場合に現れる8つのサインと診断方法についてご紹介しました。強い不安やストレスを抱えている時には、自分の現状を1人で判断することが難しくなると思います。今回ご紹介した方法や周囲の人の助けを借り、1人では抱え込まずに休むべきかどうか判断し、辛い場合には迷わず休息を取ってください。

周囲の人が休職するか迷っている場合には、客観的な視点からメンタルの不調などを判断すると良いでしょう。特に組織内においては、数多くの従業員のストレスやメンタル不調に気を配らなければなりません。

ビジネスにおいては、組織改善ツールを用いて個人の精神状況を把握することが有効でしょう。組織改善ツールであるラフールサーベイは、個々の従業員のストレスやメンタル不調、組織全体の人間関係やエンゲージメントなどを可視化し、課題の解決と組織のパフォーマンスを上げることを可能にします。

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