従業員の生活習慣の乱れは仕事のストレスが原因?改善のために企業が取り組めること

コロナ禍やその他の理由で生活の乱れを感じ、生活習慣を改善したいと考える社会人は多いのではないでしょうか。

生活スタイルが変化すると、ストレスが増え、生産性が低下し、業績悪化の影響にも及びます。

そこで今、政府が推進する、従業員の健康管理を経営的な視点で考え戦略的に実践する「健康経営」が注目されています。

企業理念に基づいて、従業員への健康に投資することは、従業員の活力向上や生産性の向上にも繋がります。

生活習慣改善のために、どのような対策があるのか、本記事では働く人と企業が取り組めることについて具体的に紹介します。

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働き方の急激な変化が及ぼす生活習慣乱れのリスク

近年は新型コロナウイルスの流行により、生活スタイルが従来と比べて大きく変化しました。

それにより、生活習慣病のリスクが高まっています。

日本生活習慣病予防協会の最新調査では以下のような結果が出ました。

・新型コロナウイルス感染拡大後、体調の不調を感じる人が増え、4人に1人は体重増加を実感している。

・6割の人が生活習慣の変化を実感し、約3割の人が運動機会の減少、甘いものや食べ過ぎなどの食生活の乱れに繋がっている。

・アルコールの摂取は二極化し、新型コロナウイルス感染拡大前と比べると、お酒を飲む量が増えた人は11.6%、減った人は25.3%と、全体には減少傾向にある。しかし、お酒を飲む量が増えた理由は、「ストレスが増えた」、「時間をもてあます」などの回答が多い。

・新型コロナウイルス感染拡大前と比べ、体重、糖代謝、脂質代謝の検査値が悪化している傾向があり、医師の84%が生活習慣病のリスクが増加していると感じ、56%が「脂肪肝の疑い」が増加していると回答している。

引用元:http://www.seikatsusyukanbyo.com/calendar/2021/010550.php

このように、日々の生活が変わると人々に大きなストレスを強いることがわかります。

具体的に以下の章で解説していきます。

心身ともにストレスフルな状態が生活習慣に悪影響を及ぼす

仕事においてのストレスは、日々蓄積されていき、気づいた頃には病になってしまうことも。

従業員が抱えがちな代表的なストレスは以下が挙げられます。

膨大な仕事量による残業過多  

現在日本では、原則として1日に8時間以内、1週間に40時間以内と労働時間が決められています。

時間外労働時間が月に80時間を超えてくると、過重労働とみなされます。

長時間労働は、脳や心臓疾患の発症が増加傾向にあることがわかっています。

参照:厚生労働省ページ(https://www.mhlw.go.jp/content/11303000/000553571.pdf)

従業員がこのような病気になってしまうと、労働基準法違反となり、罰則が科されることも。

企業は従業員の労働時間をしっかりと管理することが大切です。

社内コミュニケーションの希薄化

新型コロナウイルスの流行により、リモートワークが主流となった新しい働き方は、従業員とのコミュニケーションが取りづらくなりました。

社内のコミュニケーションが減ると、従業員のエンゲージメントが低下し、業績や生産性の悪化や業務スピードの低下、また、新しいイノベーションが起こりにくくなるといった影響が出てくる可能性があります。

対策としては、テレワークや時差出勤のバランスを考えたり、サテライトオフィスを設置するなどが挙げられます。

テレワーク中心で全国に従業員がいるケースは、オンライン上でのイベントを企画したりするなど、コミュニケーションができる機会作りがおすすめです。

新しい環境に馴染めない期間が続く

人事異動や中途入社、グループ会社への出向など、環境の変化が起こった際に、仕事内容や人間関係において馴染めずにストレスが生まれる場合があります。

従業員間の関係性がまだできてないうちは、周囲からの支援が受けられず、1人で抱え込んでしまうことも。

人間関係構築を当人同士まかせにせず、会社側で問題視し、対策を取ることが大切です。

上司は従業員がストレスを感じていないか状況を正しく把握し、相談しやすい雰囲気作りを心がけるなど、気配りを行いましょう。

自分のやっている仕事は社会へ貢献しているのか

ストレスの要因の一つの可能性に、仕事に対する「貢献心」や「自己肯定感」が低い場合も影響があることがわかっています。

理念や戦略・目標の共有は将来性の実感を得られるものです。

組織の上下のコミュニケーションが減ると、これらを得られなくなり、従業員の自尊心や自己肯定感を下げていきます。

テレワークなどでは、上司の忙しさを直接確認できない環境のため、上司からの指示が必要最低限の内容のみで、意図を把握できなかったり、連絡の頻度が少ないことによる不満なども感じやすい傾向にあります。

仕事の指示だけでなく、仕事に対するフィードバックの機会も小まめに取るなど、対策が大事です。

生活習慣改善のために個人ですぐにできること 

生活習慣改善法

職場や仕事の環境を個人で変えることは難しいかもしれませんが、個人の取り組みでストレスを溜めないように日頃から取り組める生活習慣改善策を紹介します。

運動の習慣化

ストレスは脳内の神経伝達物質が影響していることがわかっています。

運動は、脳の血流がよくなり、気分を安定させるセロトニンが分泌されることから、心が落ち着いて爽やかな気分になるといわれています。

米バーモント大学の研究チームによると、約20分の運動でその後の12時間はセロトニンの効果が持続するといいます。

運動を習慣化すると、「今日はこれだけやった」という達成感や満足感が得られます。

それが自信につながり、前向きな気持ちになります。

無理がない範囲で、継続することが大切です。

オンオフつける勤務習慣

仕事上でミスをしてしまって、自信を無くしたり、イライラしてしまったり、いつまでたっても引きずってしまって切り替えができないでいると、ポジティブに仕事ができなくなります。

あるいは、テレワークで自宅が仕事場になると、プライベートと仕事の境界線があいまいになってしまい、気持ちの切り替えがしにくいといったケースがあります。

ネガティブな感情が長引くと、ひどい場合は鬱になってしまう恐れも。

意識的に気持ちの切り替えを行うように努力しましょう。

例えば、終業時間外はメールのチェックをしない、気分転換に散歩したりカフェなどへ出かける、仕事着と部屋着は分けるなどがあげられます。

意外と軽視されがちな食習慣の改善

栄養バランスが乱れた食生活を送っていると、ストレスを感じやすくなったり、ストレスに弱くなることがわかっています。

また、偏食、欠食、暴飲暴食、ながら食いなどはストレスを生みます。

栄養バランスに気をつけ、おいしいものをリラックスして楽しみながら食べることでストレス解消につながります。

意識して食事の環境を整えましょう。

企業が従業員の生活習慣改善に向けてできる取り組み事例

経営戦略の一環として従業員の健康促進に取り組んでいる企業は増えてきています。

ここでは政府も推進する「健康経営」に取り組んでいる企業をご紹介します。

味の素株式会社

味の素株式会社では、従業員の健康は重要な資源であるということを基本方針に定め、自社製品も活用しながら睡眠の質とメンタルヘルスの改善に取り組んでいます。

具体的には、年一回の健康診断後、産業保健スタッフが全従業員と個別に面談を行い、面談中にわかった健康上の課題、例えば高血圧や高血糖などをターゲットに定め、専門家との連携や社員食堂の栄養バランスの強化などに取り組んでいます。

その結果、2014年からの3年間で、うつ病を理由としたメンタル不調者の再休業率が7%から4%に減少し、改善に成功しました。

参考:

https://www.ajinomoto.co.jp/company/jp/activity/csr/pdf/2016/64-65.pdf

住友林業株式会社

住友林業株式会社では、「自らと家族を大切にし、豊かな未来を築く」を宣言し、従業員の健康促進と活き活きと働ける職場作りを推進しています。

具体的には、社内に臨床診療を配置し、社員がいつでも保健師に健康相談ができるようにしています。

また、通常の健康診断に加えて、セルフチェックで行う「こころの健康診断」も社内イントラネットを活用して定期的に行っています。

長時間労働対策のための人事制度も改訂し、みなし労働時間制から実カウント制(業務についた時間を正しく計測する制度)に移行し、過重労働の防止を図っています。

参考:https://sfc.jp/information/society/social/work-life-balance/health-management.html

パソナ株式会社

パソナ株式会社では、パソナグループ全体で健康経営に取り組んでいます。

以下5つのテーマを設け、それぞれ施策を推進しています。

1.健康行動促進

2.女性の健康作り

3.ハイリスク者向け健康サポート(重症化予防)

4.メンタルヘルス対策

5.ソーシャルワークライフバランスの促進

健康行動促進では、社内に産業医や保健師、管理栄養士、トレーナーといった専門家が在籍し、社員の健康づくりをサポートしています。

女性の健康作りでは、女性特有の健康課題への対策を講じたり、いつでも相談できる相談窓口を設置しています。

その他ハイリスク者向けの健康サポートや、メンタルヘルス対策では、セミナーを開催したり、相談窓口を設置しています。

ソーシャルワークライフバランスの促進では、いつものオフィス以外で働ける場所を提供しています。

こういった取り組みが、日本健康会議と経済産業省が主催する健康経営有料法人認定制度において「健康経営優良法人(大規模法人部門)〜ホワイト500〜」に5年連続で認定されています。

参考:https://www.pasonagroup.co.jp/company/health.html

社員の状態の可視化に役立つツール ラフールサーベイ

「ラフールサーベイ」は、社員の心身の健康状態やエンゲージメントを可視化することのできるツールです。従来の社内アンケートなどでは見えにくい状態を可視化することで、社員が安心して働ける環境づくりのお手伝いをします。

社員が安心して働ける環境づくりは、企業の成長・拡大のための土台となります。まずは、社員一人一人にとって居心地の良い職場を整え、人材の定着と組織改善に繋げましょう。

ラフールネス指数による可視化

組織と個人の”健康度合い”から算出した独自のラフールネス指数を用いて、これまで数値として表せなかった企業の”健康度合い”を可視化できます。また、他社比較や時系列比較が可能であるため、全体における企業の位置や変化を把握することも可能。独自の指数によって”健康度合い”を見える化することで、効率良く目指すべき姿を捉えることができるでしょう。

直感的に課題がわかる分析結果

分析結果はグラフや数値で確認できます。データは部署や男女別に表示できるため、細分化された項目とのクロス分析も可能。一目でリスクを把握できることから、課題を特定する手間も省けるでしょう。

課題解決の一助となる自動対策リコメンド

分析結果はグラフや数値だけでなく、対策案としてフィードバックコメントが表示されます。良い点や悪い点を抽出した対策コメントは、見えてきた課題を特定する手助けになるでしょう。

144項目の質問項目で多角的に調査

従業員が答える質問項目は全部で144項目。厚生労働省が推奨する57項目に加え、独自に約87項目のアンケートを盛り込んでいます。独自の項目は18万人以上のメンタルヘルスデータをベースに専門家の知見を取り入れているため、多角的な調査結果を生み出します。そのため従来のストレスチェックでは見つけられなかったリスクや課題の抽出に寄与します。

事後解決より防止が大事 メンタルヘルスケアの重要性

今回の記事では生活習慣改善についてご紹介しました。

個人レベルで改善できること、そして会社として改善できることがあります。

従業員の健康が脅かされると、会社の存続にも影響します。

従業員が心身共に健康で居続けられる制度や体制作り、そしてストレスをできる限り無くす職場環境作りが会社側に求められます。

健康診断の受診の徹底や、過重労働にならないような体制作り、また、会社が従業員一人一人と向き合う姿勢がメンタルヘルスケアに繋がります。

本記事を参考にぜひ実践してみてください。

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