「働きやすい職場ってなんだろう。」
「実際、本当に働きやすい職場はあるんだろうか。」
職場の働きやすさを考えた時、こんな風に思ったことはありませんか?
”事業の成果は働きやすい職場から生まれる”とも言われるほど、働きやすさが重視されている今、取り組み始める企業が続々と増えています。
でも具体的に何をすればいいのか、どんな環境を目指したら良いのか、不明確なままでは行動に踏み出すのも難しいですよね。そこで今回は、働きやすい職場に共通する特徴や、具体的な事例、おすすめの活用ツールをまとめてご紹介します。
働きやすい職場づくりに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
1.給与面より「働きやすさ」を重視している傾向が強い
仕事をする上で最も重視するのは、「働きやすさ」であると考える人が増えています。実際に様々な調査結果から、仕事をする上での重要な要素として給与面や待遇面よりも「働きやすさ」を選ぶ割合が増えていることが報告されています。その背景には、20〜30代の若い世代が求めるライフスタイルの変化があります。社会人の多くがワークライフバランスを重視している今、「働きやすさ」は企業も重視すべき要素となっているでしょう。
「働きやすさ」って何?
仕事をする上で最も重視するのは、「働きやすさ」であると考える人が増えています。実際に様々な調
働きやすさとは、福利厚生や労働条件、人事評価制度など外部環境に左右される概念です。一般的に、下記のような環境がそろっている企業は「働きやすい」といわれています。
- 職場の人間関係が良好
- 福利厚生が充実している
- 育児や介護と仕事が両立できる
- テレワークなど通信環境が整っている
- 休暇が取りやすい
「働きやすさ」と「働きがい」との違いは?
混同されがちな言葉に「働きがい」があります。「働きやすさ」とは、人間関係や労働条件など外部環境であるのに対し、「働きがい」とは仕事を通して得られる満足度のことを指します。人によって「働きがい」を感じる理由は異なりますが、従業員が「働きがい」を感じるためには、まず「働きやすい環境」を整えることが大切といえるでしょう。
2.従業員にとって「働きやすい職場」を目指す目的
従業員にとって「働きやすい職場」を実現することにより、個々のパフォーマンスは向上され、企業の業績向上も期待できます。企業の業績は従業員の成果や成長なくしては成り立ちません。企業の業績アップを考えた時に、従業員のパフォーマンス向上を実現する1つの方法として、働きやすい職場はなくてはならない環境でしょう。
労働安全衛生法で求められる職場環境の配慮義務
労働者を守るための法律である「労働安全衛生法」では、労働衛生の基本である作業環境管理、作業管理、健康管理と、生活習慣病予防のための健康保持や増進の措置が定められており、事業者は職場環境の配慮義務が求められています。
この法の目的を簡単にまとめると、「職場における労働者の安全と健康を確保し、快適な職場環境を作る指標」として制定された法律です。
①作業環境管理
作業環境測定や作業環境測定の評価、評価による職場の改善などが項目になります。
- 機械や設備による危険の除去
- 爆発物や発火物による危険を回避
- 電気や熱、その他のエネルギーによる危険の回避、安全管理
- 採石や荷役などの業務において、安全な作業法をとっているか
- 墜落や、土砂等の崩壊による危険は回避、管理されているか
- ガスや粉塵、放射線、振動などによる健康被害には配慮されているか
- 精密機械などを使用する際の作業法による健康被害に配慮されているか
- 労働者の行動から生じる労働災害
- 窮迫した危険に対して対応する退避措置などが考慮されているか
- 休憩場所などの確保
- 高温多湿の作業が書などは、シャワー、おしぼり、風呂さど身体を適切に保つための設備などがあるか
- 水分、塩分の補給、休憩などが適切に行われているか
など、業態によっても違いはありますが、作業環境に配慮し、従業員の安全と健康に配慮しなければなりません。
②作業管理
潜水業務など一定の業務についての作業時間の制限や作業方法や作業姿勢などの改善が項目になります。
作業管理とは、労働者の忍耐に負荷を与える有害要因を取り除くことです。
- 有害エネルギー、例えば放射線や過度の熱、過度の冷気などによる体への負担。作業による過度の身体的負担などを取り除くのが作業管理です。
- 作業環境を汚さないようにする作業方法や、労働者の作業負担が軽減されるような作業法を決めて、適切に実施するように管理していく必要があります。
作業管理は作業者の負担に配慮した作業環境を構築していくのに必要です。
③健康管理
労働者の心と体の健康を保持するために、健康診断の実施や本人への通知健康診断結果について医師の意見聴取、また、ストレスチェックの実施など労働者の健康管理が項目になります。快適な職場環境づくりを進めるために「快適職場指針」があります。1992年5月に労働安全衛生法が改正され、快適職場づくりが事業者の努力義務とされました。実際に職場で配慮されるように出されている指針は以下4項目に定められています。
①継続的かつ計画的な取り組み
快適職場推進担当者の選任等、体制の整備をすること。
快適な職場環境の形成を図るための機械設備等の性能や機能の確保についてのマニュアルを整備すること。
作業内容の変更、年齢構成の変化、技術の進展等に対応した見直しを実施すること。
②労働者の意見の反映
作業者の意見を反映する場を確保すること。
③個人差への配慮
温度、照明等、職場の環境条件について年齢等、個人差へ配慮すること。
④潤いへの配慮
職場に潤いを持たせ、リラックスさせることへの配慮をすること。
また、健康管理には精神的な健康の管理も含まれてきます。最近の傾向では、倦怠感ややる気のなさなどの精神的な症状を訴える従業員も増えてきています。過度の勤務などによるうつ症状を発症する人も増えています。そういった症状を防ぐために適切な休養を与えたり、不調を訴えた際には休みを取りやすくするなどの配慮も必要になってきます。
従業員のモチベーションを維持できる
モチベーションが下がる要因は「毎日残業続き」「対価が見合っていない」など、労働条件や評価制度に左右されることがほとんどです。十分にパフォーマンスが発揮できる環境に整えることで、従業員のモチベーションの維持が見込めます。
従業員が定着する
働きやすい職場作りをすることで「この会社で長く働きたい」と思う従業員が増えれば、おのずと人材の定着率は向上します。労働人口が減っていくなか、人材の確保はどの企業にとっても課題です。人材の定着率が上がれば、そのぶん採用にかけるコストがおさえられるので、企業にとっても大きなメリットになります。
業績向上につながる
職場の環境を整えることにより、「従業員のモチベーション維持」「人材の定着化」が根付けば、業績向上にもつながります
企業イメージの向上につながる
従業員の作業環境が改善されると、企業イメージの向上につながります。従業員の満足度やエンゲージメントが高まると、企業としてのブランドイメージが向上し、従業員の離職率が減り、定着率が高くなります。それにより、社内の作業効率や、従業員のやる気アップにつながります。
さらにSNSなどでの口コミ情報も良くなり、就業希望者の増加へとつながり採用コストもおさえられるので、企業にとっても大きなメリットになります。
3.「働きやすい職場」の特徴
「働きやすい職場」にはいくつか共通する特徴がありますが、その中でも以下の5つをご紹介します。
- 人間関係が良好
- 適切な人事評価
- ハラスメント対策をしっかりしている
- 福利厚生が充実している
- 社内研修などの従業員の成長を後押しする制度が充実している
これらの特徴を自身の職場と照らし合わせることで、働きやすい職場を実現するヒントを得られるかもしれません。
人間関係が良好
良好な人間関係は、心身の健康を保てることで働きやすさにつながります。そこには他者の意見を受け止める雰囲気作りが欠かせません。例えば業務で悩んだ時に気軽に相談できる相手がいることや、発言しやすい雰囲気があることで、問題解決や起こり得るリスクを未然に防ぐことができ、業務上においてもいい結果を生み出します。そういった経験は、従業員自身の自信や成長につながり、働きやすさを感じやすくなるでしょう。
適切な人事評価
適切な人事評価は従業員のモチベーションをアップさせ、更なる高みを目指す機会となります。適切な人事評価には、明確な評価基準を設け、従業員が納得できるよう説明されていることが必要です。また昇給や昇格など目に見える形で評価として受け取れる制度も、従業員のやる気を促し、「働きやすい職場」と感じられるでしょう。
ハラスメント対策をしっかりしている
ハラスメントは様々な従業員が集まる社内において、いつでもどこでも起こり得る問題です。しかし、問題を放置せず対策を掲げ示すことが重要であると考えられています。実際にハラスメントに関する講習や研修を行った企業では、実施前に比べハラスメントへの意識が高まり、相手を尊重しながら業務に取り組むようになった事例もあります。他にも、定期的なアンケート調査や、外部の専門機関が運営する相談窓口の設置など、ハラスメント対策は様々な形で行うことができます。このような取り組みは、問題を未然に防ぐことや、問題の発展を抑制でき、一人ひとりが健康的に本来の能力を発揮することにつながります。
福利厚生が充実している
福利厚生が充実していることによって、自分を大切にしてくれることを実感でき、従業員の勤労意欲は高まります。例えば育児休暇や自己啓発支援などと、様々な制度から自分に合ったものを選択できることで福利厚生の充実さを感じるでしょう。また実際に活用することでプライベートとの両立や、経済的負担の軽減といった具体的なメリットも得られます。そのメリットによって会社への満足度は向上され、会社に貢献しようとする気持ちも高まるでしょう。
社内研修などの従業員の成長を後押しする制度が充実している
充実した教育制度は従業員の能力を高めるだけでなく、会社での存在意義を自覚できるメリットもあります。例えば従業員個々の成長を促すために、上司と1対1で業務の振り返りや中長期的な目標、普段の何気ない相談ごとまで話し合う、定期的な面談を設けている企業もあります。従業員にとっては、身近にいる上司に自分が達成したことを認めてもらえた上で足りない点をアドバイスとして受け入れられるため、自らの成長にも意欲的になれるでしょう。
勤怠管理・労働時間が適正で休暇が取りやすい
残業が少なく適正に休みがとれる環境も、働きやすい職場の特徴です。しっかり休めることで、従業員は高いパフォーマンスで仕事に取り組むことができ、プライベートとの両立もしやすくなります。ワークライフバランスの実現は「働きやすい職場」に直結しているといえるでしょう。
組織が活性化するための制度がある
定期的に面談を実施する「1on1ミーティング」や、従業員同士で評価しあう「ピアボーナス制度」など、社内活性化に関わる制度も働きやすい職場と密接に関係しています。社内でのコミュニケーションが活発であるほど、信頼関係を築きやすく、業務上の連携も取りやすくなるためです。
働く場所や場所を自由に選べる
働きやすい職場の特徴には、リモートワーク制度やフレックスタイム制度が導入されており、誰もが使うことができます。職種によってはどうしても現場に行ったり、出社しての作業が必要になるものもありますが、パソコンを使った作業をやる社員は、リモート出社という方法も選択しに上げられます。
作業場所をリモートで選べるようにするのは、従業員の精神的な面だけでなく、企業にもメリットがあり、例えば通勤困難な障害者を雇用することにより、障害者雇用率を上げることができます。
社員にとっても子育てや介護をしながら働き続けることができることや、地方に移住後も働くことができるので優秀な人材をつなぎ止められ、企業側にも多くのメリットがあります。
■企業も個人も意識を変えるメンタルヘルス対策
下記の資料では、
- なぜ「メンタルヘルスケア」が注目され、取り組まなければいけないのか
- なってからでは遅い「発症予防」の重要性
- 「企業」と「個人」が取り組むメンタルヘルスケア
について解説しています。
ぜひダウンロードして働きやすい職場を目指す取り組みとしてお役立てください。
4.働きやすい職場を目指す企業の取り組み事例
働きやすい職場は、従業員が勤務する上で優先する要素の1つであり、企業にとっても業績アップにつながる重視すべき点です。そのため多くの企業が働きやすい職場を実現すべく、様々な取り組みを実践しています。ここからは独自の取り組みを展開している5社の事例についてご紹介します。
世界的有名企業であるGoogleは全社員がフラットに働ける取り組みを実践しています。例えば、「20%ルール」という仕組みは、仕事時間の20%を好きな仕事やプロジェクトに割り当てられるというもの。元来、担当ではない職種やプロジェクトを実施するには手を挙げて立候補し、審査を突破した者だけが業務を任せてもらえるというイメージが強くあるでしょう。「20%ルール」では興味がある業務に手を挙げるだけで、仕事時間の20%の中でその業務を行えるというもの。自らの意思で飛び込み、業務を遂行することで従業員の自立性が育ち、能動的に働く意欲が高まります。
株式会社 ガイアックス
社員総会の出席や給与交渉も自らの意思で決めるガイアックスは、「自由すぎる企業」としてその働き方に注目を集めています。勤務場所や時間さえも自由な働き方を実施している理由は、全員がのびのびと活躍できることに加え、自分で意思決定をしなければならないという二面性があるためです。全員が当事者意識を持ち自らの意思で行動するため、その人にとっての働きやすさも見つけやすく、実施しやすい環境を叶えています。
セールスフォース ドットコム
働きがいのある会社ランキングで1位に選ばれたこともあるセールスフォース ドットコムは、社内外を問わず関わる人全てを家族として接する社風が特徴です。そのため社員同士の交流は活発で、そこから生まれるアイデアも数多くあるとのこと。また誰かが困っているときは自分のこととして手助けするという動きも、普段からの交流があってこその社風です。一人ひとりが家族の意識で取り組むことで、熱意ある業務が生まれ、その成果はより大きなやりがいを感じられるでしょう。
GMOグループ
GMOグループは働きやすい企業の中でも、福利厚生に特徴がある企業です。社員食堂や託児所、お昼寝ができるスペースや様々な用事を代行してくれるコンシェルジュサービスなど、社内には多種多様な施設やサービスが完備されています。これらの施設は、”働きやすい職場作りには社内の声が欠かせない”という考えのもと生まれたもの。普段の業務においてもその考えは徹底されており、プロフェクト進行時には社内で募集をかけ、自ら手を挙げた従業員で進めています。社員の声を聞くという一貫した方針によって、働きやすさを実現している企業と言えるでしょう。
サントリーホールディングス
サントリーホールディングスは、国内企業の中でもいち早くテレワークを導入するなど、働きやすさの革新を進めています。ワークライフバランスには特に注力しており、育児関連で利用できる制度は全12種類と幅広い場面に考慮されています。また育児・介護休職からの復職に関しても支援制度を設け、従業員の生き方を支える仕組みが伝わります。従業員はこういった姿勢を感じ取れることで、働きやすさを実感できるでしょう。
味の素
「おいしく食べて健康作り」を会社の創業時からの志としている味の素では、健康増進センターに医療スタッフが常駐しています。社員のセルフケアを通した健康の管理や、健康管理状態を把握するために年に1回全社員と面談を行いメンタルヘルスケアが適切に行われる仕組みをつくっています。
また、国内では「社員が健康でいるのは、健康な体とこころ、それを支える家族がいるから」という考えから、社員の家族まで含めたサポートを推進し、社員だけでなく家族にも効果的な環境を実現しています。
サイバーエージェント
サイバーエージェントでは、過去に急成長にともない人員配置が適切にされず、社員の離職が続いたという経験から、従業員の尊信の健康への施策の一環として「リモデイ」と称したリモートワークと併用したハイブリッドな働き方を取り入れています。他にも、棚卸会議ということで、チームで取り組んでいる業務の内容を可視化し、やめる業務、続ける業務の仕分けをし個人やチームのストレスを軽減して、業務の効率化に努めるのなど、個人の負担にも目を向けられるような仕組みづくりがされています。
また、社員のモチベーションややる気を発揮してもらえるよう裁量権を委譲し、上司と部下の月1回のone-on-one面談を実施し、働きがいのある会社を実現しています。
熊本地域医療センター
熊本地域医療センターでは、制服の色分けをして残業時間を削減に繋げる取り組みをしています。制服の色によって勤務時間帯が分かるため、勤務終了時間の近い人には新たな仕事の声がけをしないなど、同僚間でも勤務時間を意識して仕事に当たることで残業時間の削減に繋がったようです。
5.働きやすい職場を作るための4つのポイント
働きやすい職場を作るためのポイントを「雇用管理」「人事評価」「人材育成」の3つの視点から解説します。
適正な雇用管理
働きやすい職場を作るには、適切な雇用管理の実施が欠かせません。2013年に厚生労働省が行った調査によると、「業務管理・組織管理」「福利厚生・安全管理・精神衛生」などの雇用管理の実施は、従業員の「働きがい」「働きやすさ」を高める傾向があることがわかっています。
参照元:「職場の働きやすさ・働きがいに関するアンケート」 厚生労働省
適切な雇用管理を実施するには、下記のようなポイントを意識するとよいでしょう。
休暇の充実
休暇制度の充実は、従業員のモチベーションに直結します。また休暇制度が整っているだけでは不十分で、実際に利用されていなければ意味がありません。仕事とプライベートを両立させるには、有給休暇や長期休暇の消化率を高めることが重要です。多くの人が気軽に利用できる環境づくりも忘れてはいけません。
快適な労働環境の提供
職場は、1日の3分の1以上を過ごす場所です。劣悪な環境では、モチベーションの低下は避けられません。「冷暖房を快適な温度に保つ」「リラックスできる休憩スペースを作る」など、ハード面で働きたくなるオフィスづくりを意識しましょう。
また、時間や場所にとらわれずに働ける「テレワーク」や、始業や終業の時間を従業員が自由に決められる「フレックスタイム制」の導入など、ソフト面の改革も大切です。働き方の選択肢が広がることで、時間を有効に使えるようになり、働きやすい職場環境が構築できます。
適正な人事評価
適切な人事評価と報酬制度の設計は、働くうえでのモチベーションにも大きく関係するため、特に重要といえます。
人事評価には、従業員の仕事ぶりやスキル、仕事の成果など、幅広い視点から評価できる制度を採用しましょう。たとえば、従業員自身で目標設定を掲げてもらい達成度を図る「MBO」や、上司や部下、同僚など複数の目線から評価を行う「360度評価」などが有効です。
経営者の意見だけでなく、従業員の現状や不満をしっかり把握し、組織風土にあった人事評価制度を選びましょう。
人材育成・サポート
教育面やサポート体制を充実させることも、働きやすい職場作りにつながります。具体的な取り組みをいくつか紹介するので、参考にしてください。
円滑なオンボーディング
オンボーディングとは、新入社員を組織に定着させ、育てる取り組みのことです。たとえば、「メンターによる支援制度」「1on1ミーティングの実施」「交流イベントの開催」などがあげられます。オンボーディングに力を入れることで、入社後におきやすい早期退職の防止や、組織に対する愛着度の向上が期待できます。
適切な育成方法
適切な人材育成も、働きやすい職場に必要な要素といえます。社内での勉強会や研修のほか、資格の取得や外部セミナーにかかる費用を会社が負担するという方法も有効です。人材育成に力を入れている企業は求職者からの人気も高いため、採用活動のうえでも有利になるでしょう。
スキルアップ支援
従業員のライフスタイルを豊かにする「スキルアップ支援」も大切です。近年は、ジムの利用や、セミナーの参加などが可能な福利厚生代行サービスも登場しています。こういった福利厚生サービスを用いることで、働きやすい環境づくりを整備するのも1つの方法です。
従業員の健康管理
従業員の健康管理は、良好な職場環境をつくるうえで重要なポイントです。
職場でのストレスが重なると体調不良や病気のリスクにも繋がるので、従業員の健康状態を把握するために、産業医やカウンセリング制度や外部への委託を導入しましょう。保険医を常駐させられない場合は、近隣の開業医と契約し従業員の健康管理を委託することも1つの方法です。
また、医師やカウンセラーに委託するばかりではなく、従業員と面談をし、人間関係などの相談に乗ることで職場の環境の改善や働きやすい職場が構築できます。
6.働きやすい職場を作るための5つのステップ
ここからは、働きやすい職場を作るためのステップを解説します。
組織サーベイツールなどを使い問題点を可視化する
目的を明確にしたうえで、サーベイツールなどを用いて状況把握を行います。
問題を解消する優先順位を決める
問題点を洗い出したら、コストや時間などの軸から、優先順位を決定します。
優先度の高い問題を解決する方法をリサーチする
優先度の高いものから解決方法をリサーチし、実行計画を立てます。
問題解決のための施策を実行する
スケジュールにあわせて、効果が見込まれる施策を実行します。
問題解決できたかどうかツールで確認する
施策を実行したあとは、職場環境の問題が改善されたかを検証します。問題の可視化に使用したサーベイツールを用いると、比較しやすいでしょう。
7.働きやすい職場作りに役立つツール
働きやすい職場作りを目指す上では、環境や制度を新しく設けるだけでなく、既存の環境を見直すことも重要です。その中でも従業員が日頃感じているストレスには特に気を気を付けるべきでしょう。
ラフールサーベイは、「社員の状況の把握・分析」や「課題に応じた改善策提案」をしてくれる、働きやすい職場作りに最適なサーベイツールです。
通常、把握することの難しい従業員のストレス状況を可視化し、明らかになった課題を改善することで、より職場の風通しを良くすることができるでしょう。ラフールサーベイはサービスローンチ1年で500社以上が導入した今注目の組織改善ツールです。多くの企業から選ばれる理由について、詳しくご紹介します。
ラフールネス指数による可視化
組織と個人の”健康度合い”から算出した独自のラフールネス指数を用いて、これまで数値として表せなかった企業の”健康度合い”を可視化できます。また、他社比較や時系列比較が可能であるため、全体における企業の位置や変化を把握することも可能。独自の指数によって”健康度合い”を見える化することで、効率良く目指すべき姿を捉えることができるでしょう。
直感的に課題がわかる分析結果
分析結果はグラフや数値で確認できます。データは部署や男女別に表示できるため、細分化された項目とのクロス分析も可能。一目でリスクを把握できることから、課題を特定する手間も省けるでしょう。
課題解決の一助となる自動対策リコメンド
分析結果はグラフや数値だけでなく、対策案としてフィードバックコメントが表示されます。良い点や悪い点を抽出した対策コメントは、見えてきた課題を特定する手助けになるでしょう。
154項目の質問項目で多角的に調査
従業員が答える質問項目は全部で154項目。厚生労働省が推奨する57項目に加え、独自に約87項目のアンケートを盛り込んでいます。独自の項目は18万人以上のメンタルヘルスデータをベースに、専門家の知見を取り入れているため、多角的な調査結果を生み出します。そのためこれまでのストレスチェックでは見つけられなかったリスクや課題の抽出に役立ちます。
19の質問項目に絞り、組織の状態を定点チェック
スマートフォンで回答ができるアプリ版では、特に状態変容として現れやすい19の質問項目が抽出されています。質問に対しチャットスタンプ風に回答でき、従業員にとっても使いやすい仕組みです。こちらは月に1回の実施を推奨しており、組織の状態をこまめにチェックできます。
適切な対策案を分析レポート化
調査結果は細かに分析された上で適切な対策案を提示してくれます。今ある課題だけでなく、この先考えられるリスクも可視化できるため、長期的な対策を立てることも可能。課題やリスクの特定から対策案まで一貫してサポートしてくれるため、効率良く課題解決に近づくことができます。
部署/男女/職種/テレワーク別に良い点や課題点を一望化
集められたデータは以下の4つの観点別に分析できます。
- 部署
- 男女
- 職種
- テレワーク
対象を絞って分析することで、どこでどんな対策を打つべきか的確に判断できるでしょう。また直感的にわかりやすいデータにより一目で課題を確認でき、手間をかけずに対策を立てることができるでしょう。
6.まとめ
従業員にとって「働きやすい職場」を実現することにより、個々のパフォーマンスは向上され、企業の業績向上も期待できます。働きやすい職場作りを目指す上では、環境や制度を新しく設けるだけでなく、既存の環境を見直すことも重要です。ラフールサーベイを使うことで効率的にその作業を行えます。