生産性向上?離職率低下?本当に健康経営に効果はあるのか、企業がすべきこととは

少子高齢化によって人口減少が予想される日本社会。近年でもすでにその余波はきており、人手不足に悩まされる企業も増えてきました。先行きの怪しい将来に向けて必要不可欠なことは、会社の財産とも言える「従業員」の生産性向上です。

そして、従業員の生産性向上に必要なのが「健康経営」という経営戦略。名称だけでも聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。しかし、実際に健康経営をして効果があるのか?無駄なコストにならないか?など心配される経営者も多いはず。

そこで本記事では、健康経営についてその概要やメリットを紹介し、どのように取り組めばいいのか、何をしたらいいのかなど詳しく解説していきます。将来に漠然とした不安を抱いている経営者の方はぜひ参考してみてください。

1. 健康経営とは

健康経営とは、従業員の健康維持・増進を図ることで一人一人の仕事に対するパフォーマンスの向上を狙った経営手法のひとつです。
従業員のパフォーマンスが向上することによって、結果的に会社経営の繁栄に繋がります。

健康経営推進の背景

健康経営という経営手法は、政府が直々に推進する手法です。
健康経営が推進された背景には、日本の少子高齢化による人口減少の見通し、労働環境悪化による自殺者、労働災害者の増加などがありました。

少子高齢化による人口減少は、ほぼ確実な未来でもあり、人口減少によって会社の生産性が下がるのは明白です。

社会問題となっている「ブラック企業」と呼ばれる企業では、長時間の残業や職場環境の悪さが取り立たされています。

これらの問題を受け、従業員への配慮の必要性が重要視されてきました。
そうして健康経営は徐々に推進されるようになったのです。

2. 健康経営によってもたらされる効果4つ

「健康経営といっても実際にどんな効果があるのかわからない」
そう思い、なかなか会社で実践する気にはなれないという経営者も多いと思います。

健康経営が会社にもたらすメリットは主に4つあります。1つずつみていきましょう。

生産性の向上

まず1つが従業員の生産性向上につながることです。

仕事のパフォーマンスを向上させるためには、心身ともに健康でいることが重要。心身ともに健康であることで余計な悩みに脳を使わず、集中力の向上が期待できます。
集中力が向上すれば、おのずと仕事効率もアップし労働生産性向上、業績向上に繋がるでしょう。

医療費の削減

従業員が健康でいることで病気にかかるリスクも抑えられ、結果的に会社が負担する医療費も削減でき、企業負担の軽減にもなります。
従業員が健康でいるためには、「健康管理は個人の責任」と見過ごすのではなく、会社全体で管理することが大事なのです。

離職率の低下

厚生労働省の調査によると、離職する主な原因は労働環境によるものが大半です。
長時間労働や、休日出勤などの本来あってはならない労働により、社員のメンタルヘルスの悪化や体調不良を引き起こし離職してしまい社員も会社に定着せず離職してしまうケースが多く、人手不足に繋がっているそうです。
職率を低下させるには、まず労働環境を見直さなければなりません。

健康経営は労働環境を見直すのにも最適な手法。従業員の健康管理だけでなく、「今従業員たちがどんな不満を抱えているのか?」などのメンタル面でもサポートします。

企業イメージの向上

健康経営を推進している会社としてアピールすれば、おのずと「社員を大事にするいい会社だ」というイメージアップに繋がります。
そういった印象が強くなれば、求職者も増え優秀な人材の採用に繋がるでしょう。

特にブラック企業が多いとされている昨今、企業は社員を大事にするのか?という評価基準は、ほとんどの人が持っていると考えるべきです。

3. 健康経営は本当に効果があるのか?

健康経営は実践することで様々なメリットがあることを解説しましたが、ここからは本当に健康経営には効果があるのか解説をしたいと思います。

長期的ではあるが確実に効果が現れる

短期的に効果を実感するのは難しい健康経営ですが、長期的に実践することで確実に効果は現れます。
実際に健康経営を実践している企業の結果を見てみましょう。

平成28年度健康経営度調査の総合得点と健診データとの関係

※出典:経済産業省「健康経営の更なる発展に向けて」
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/downloadfiles/award_panel1_meti.pdf

こちらのデータは、健康経営を実践している大企業23社を対象に、健康診断の結果を調査したものです。

グラフを見てみると、各項目共に低スコア群の割合が高スコア群を上回っていることがわかります。
このように、健康経営を実践することで社員の健康状態もよくなることが立証されています。

丸井グループによる研究

※出典:経済産業省「健康経営の更なる発展に向けて」
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/downloadfiles/award_panel1_meti.pdf

こちらのデータは、生活習慣と仕事の取り組み姿勢の関連性を分析したものです。
グラフからは「生活習慣に気をつけている」と回答した人の方が、仕事に取り組む姿勢が前向きでコミュニケーションも良好であることがわかります。

これらの結果から分かるように、健康経営を実践することで確実な効果が期待できます。
会社経営を上向きにするためにも、健康経営は取り入れるべき手法といえるでしょう。

健康経営はコストではなく、投資

「健康経営を取り入れたいけどコストが…」という経営者も少なくないはず。
しかし健康経営はコストではなく、長期的な投資だと考えましょう。

従業員は、何にも代え難い「会社の財産」です。
サービスの拡大や設備投資に投資をしたいと考えがちですが、どんなによいサービスや設備を打ち出したとしても、それらを管理・運営する従業員が機能しなければ意味がありません。

なので、まずは従業員一人ひとりへの投資を積極的に行うこと。
ワークライフバランスを考えた環境にすること。
短期的に結果が出なくても長期的に考えれば、心身ともに豊かな従業員が働いていることこそが会社の成長を後押し、ゆくゆくは企業価値を高めることになるでしょう。

4. あなたの会社はどうですか?健康経営を導入すべき特徴

健康経営_導入

さて、本記事をご覧になっているということは、あなたの会社はまだ健康経営を導入していないと見えます。

自分の会社に健康経営を導入すべきか悩んでいる方は、以下の3つの項目に当てはまるか考えてみましょう。

  • 遅刻や早退、欠勤率が多い
  • 離職率が高い
  • 残業が多い

遅刻や早退、欠勤が多い

従業員の遅刻や早退、欠勤率の高さが目立つなら、健康経営の手法を取り入れるべきかもしれません。

従業員の目立った怠慢な行動は、労働環境による可能性が高いからです。
例えば、あなたが従業員だとして、同じ職場にパワハラ上司がいたら毎日会社に行くのが嫌になりますよね。

同様に、従業員もなんらかの不満を抱えているがゆえに欠勤や遅刻、早退などを繰り返すのではないでしょうか。

離職率が高い

離職率が高い会社は、必ず労働環境に何らかの原因があります。
厚生労働省が離職する主な理由について調査した資料では、労働環境による原因が最も多いとされていました。

参考;平成30年雇用動向調査結果の概況
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/19-2/dl/gaikyou.pdf

離職率が高いなら、何が悪かったのかデータで分析できる健康経営を取り入れるべきでしょう。

残業が多い

残業が多いということは、業務時間内で十分な業務を果たせていない、あるいは1日の労働量が多すぎることが考えられます。

業務時間内でその日の仕事を終わらせるには、従業員が集中して仕事に取り組める環境が必要です。
1日の労働量が多いなら、経営リソースを見直すべきでしょう。

5. 健康経営実現のために会社がすべきこと3つ

では、健康経営を実現するために何が必要となるのでしょうか。
経営者がやっておくべき対策を3つみていきましょう。

経営陣が率先して行ってこそ効果が現れる

まず大前提として、経営陣が健康経営に対して強い意識を持ち実践することが重要です。
ただただ従業員に促すだけでは、従業員もやっつけ仕事感があり、効果には結びつかないでしょう。

なので、まずは経営陣がお手本となり、従業員に健康経営を実践している姿を見せてください。

従業員は上の立場に立つ人の行動をよく見ています。常に見られている意識を持ち、率先して行動を起こしましょう。

本当に必要なことを行う

健康経営といっても、ただ健康診断を促進したり、e-ラーニングをやらせるだけの「形だけ施策」は全く意味がありません。

従業員にとっては、それらの施策は「業務」という認識です。
「業務」として捉えさせると、健康経営本来の目的である「従業員の生産性向上」には繋がらないでしょう。

従業員がどんなことを求めているのか?何に不満を感じているのか?などをヒアリングして「本当に必要なこと」をすべきです。

強制ではなく実践してもらえるような環境を

上司が強制してやらせるのではなく、従業員自らが積極的に実践できる環境を整えましょう。
例えば、目標を達成したら懸賞がもらえる健康チャレンジや、社内報による情報の発信など、従業員が前向きに健康維持・促進を行える環境作りが経営陣には求められます。

6. AIの力で、正確に効率的に社員の状態をチェック、ラフールサーベイ

健康経営実現のため、経営陣ができることを3つ紹介しました。しかし、「どうやって従業員全体の意見を聞けばいいのか…」と悩まれた方も多いはず。

そんな経営者におすすめなのが、「ラフールサーベイ」というツールです。
ラフールサーベイとは、アンケートをもとに従業員の心理状態を分析する組織診断ツールです。健康経営を実現するための様々な機能が搭載されています。

ラフールネス指数による可視化

ラフールネス指数とは、会社で働く個人それぞれの”健康度合い”をラフールサーベイ独自で算出した数値のこと。

ラフールネス指数をもとに、他社との比較や時期ごとの比較、あらゆる視点から現状を把握でき、自分の会社の健康度合いを客観的に見つめられます。

直感的に課題がわかる分析結果

従業員へのアンケート調査をもとに、

  • 心や体の健康状態
  • 仕事に対する思い(やりがいや不満など)
  • 人間関係

など、項目ごとに分析し、数値化します。項目ごとに分析することで、何が課題なのかを直感的に理解でき、対策へのアクションを起こしやすくなるでしょう。

課題解決の一助となる自動対策リコメンド

初めのうちは、分析結果を見てもどうすればいいのかわからないという経営者も多いはず。
そんな問題を解決するのが、分析結果をもとにした「自動対策リコメンド」です。

対策リコメンドを自動で表示し、改善へのアクションを促します。これにより、経営陣は課題に対してどのような対策をすべきなのかが明確になります。

141項目の質問項目で多角的に調査

厚生労働省が推奨している57項目の質問に加え、ラフールサーベイ独自の84問の質問でさらに深掘りしてストレスチェックを行います。

従来のストレスチェックでは把握できなかった、個人の性格や労働環境、仕事への思い入れなど多角的に調査し、これまでになかった課題を追求できます。

19の質問項目に絞り、組織の状態を定点チェック

月1回の定点チェックには、19個の質問項目を用意しています。主に従業員のメンタルや仕事に対する思い入れを調査して数値化。

毎月データを数値化することによって、毎月の変化、対策実施後の効果検証に役立ちます。

適切な対策案を分析レポート化

会社全体だけでなく、部署、男女別などに絞り込んで分析レポートを表示することが可能です。
細分化して分析することで、それぞれの課題が明確になり適切な対策を講じられるでしょう。

7. まとめ

今回は会社の経営手法「健康経営」について、メリットや本当に効果があるのかを解説していきました。

人口減少が予想される将来、会社の経営がうまくいくかは働いている従業員がカギを握っていると言っても過言ではありません。
そんな従業員への長期投資として実践するのが「健康経営」です。

従業員の心身が健康であれば、仕事においても生産性の向上に繋がり、結果的に会社の業績も上向くことが期待できるでしょう。

ラフールサーベイ

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多角的なオリジナルサーベイで、ハラスメントリスク、離職リスク、エンゲージメントなど、組織の様々な課題を可視化できる事で、具体的な対策に繋がっていきます。
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