物流業界の人手不足の現状と今後について解説!【対策方法アリ】

経営者、人事の方向け Well-Being Workers Awards 2023 By LAFOOL 2月21日 13:00〜17:00

物流業界や運送業界では、人手不足であることが大きな課題になってきます。本記事では、物流業界や運送業界の現状や人材不足に陥っている原因、対策方法についてご紹介します。

物流・運送業界の現状

2014年度の消費税増税前から、人手不足が明るみになりました。EC市場が拡大し、宅配も増加していることから、人手不足は進むと予測されています。 

経済産業省の調査によると、消費者向けのEC市場規模は、2017年約16兆5,000億円、2018年約18兆円、2019年約19兆円と右肩上がりです。新型コロナの前後でネット通販の利用頻度が変わった方は特に、市場規模の拡大を想像しやすいかと思います。 

平成30年度の国土交通省の調査で、宅配便の取扱数が5年間で約6億7,000万個増加していることが分かりました。 

2020年度の取扱数は前年度の取扱数の+11.9%、トラックでの輸送に限ると+11.5%という、新型コロナが宅配の取扱個数を増やしたことが分かる数値もあります。 

市場規模・宅配便の取扱件数どちらの推移を見ても、人材不足を解消できないまま、業務は増えていることが分かります。 

働き方改革で、2024年4月からドライバーの時間外労働時間に罰則付きの上限が設けられるようになります。従業員1人あたりの残業時間が減り、健康管理ではメリットになります。しかし、限られた時間で業務をこなすための対策が求められるようになるという課題も生じました。効率化と共に、人材確保も必要な段階にあると言えるでしょう。

物流・運送業界が人材不足に陥っている原因

さまざまな原因がありますが、企業が必要としているほど働きたい人が集まらないことが大きいです。物流・運送業界に労働者が増えない理由を解説します。

少子高齢化

若手が少なく、中高年層が多いのが物流・運送業界の特徴です。若い労働者が少なければ、人材は足りなくなる一方です。 

定年や体力面を理由に、中高年者が業界を辞めた時、退職者の人数をカバーできるだけの人材を確保できなければ、業界を支える労働者は減ってしまいます。国土交通省の資料から、現時点で、ドライバーの平均年齢が全ての職種の労働者の平均年齢より3~17歳ほど高いと分かっています。トラック事業では、就業者の約4割が50歳以上です。 

少子高齢化・人口減少などが進む日本では、若手の人材確保はさらに難しくなると予想されます。故に、中高年層が労働者の多数を占める物流・運送業界は、このままでは人手不足の解消は難しいでしょう。

給与が低い

業種・職種に関係なく、給与の低い会社は離職が多いです。手取りが少なければ、生活に不安を感じ、自分を評価してくれて収入アップを期待できる企業に転職を考えるのは、自然なこと。 

厚生労働省の調査を基に国土交通省が作成した資料によると、物流・運送業界の平均給与は、全ての産業の平均より7~28%低いです。給与の低さを理由に、他の業界に人材が流出していると考えられます。

長時間労働

長時間労働も、離職理由として多く挙げられます。長時間労働の原因の一つは、人手不足です。同時に、長時間労働がさらなる人手不足を引き起こす要因にもなり得ます。 

従業員が足りないと、1人あたりの業務量が増えます。人材確保も業務の効率化も試みなければ、長時間労働が当たり前になります。長時間労働をつらいと感じ、労働時間の改善を期待できなければ、離職する従業員も出てきます。 

残された従業員は、業務の負担がさらに重くなり、勤務時間が長くなることが懸念されます。 

物流・運送業界の平均労働時間は、全ての職業の平均より12~24%長いことが厚生労働省の調査から分かっています。所定外労働時間(就業規則や労働契約で定められた時間を超す労働時間)も、2~3倍ほど長いです。 

宅配の取扱数の増加が、長時間労働に拍車をかけていると考えられます。給与が低いにもかかわらず労働時間が長いので、さらなる人手不足につながりかねません。

業界のイメージ

「人の役に立っていると実感できる」「社会への貢献度が高い」といった良いイメージを持つ方は、もちろんいます。一方で、働きにくい職場が多いなどマイナスイメージも持たれがちです。たとえば、「労働時間が長くて休みが少ない」「女性が活躍しにくい」などです。 

就職・転職活動中の方は、労働環境にマイナスイメージを持つ業界・職場に抵抗があるでしょう。 

女性が働きにくいというイメージは、間違いとは言えません。実際、全ての産業で女性労働者の占める平均割合が44.5%に対し、業界の女性労働者は2.3%にとどまります。 

女性からのイメージが良くないままだと、女性の応募が限られます。そして、多様な人から応募が殺到する業界より、人材を増やすのは難しくなります。

物流・運送業界が人材不足への対策方法

物流・運送業界が人材不足への対策方法

人手不足の解消には、多くの人が働きたいと思えるための工夫が求められます。同時に、業務を効率化できる仕組みの導入も、1人あたりの負担や労働時間の削減などを可能とし、働きやすい環境づくりを期待できます。 

人材不足に対応するための方法を4つ紹介します。

ロボットを活用する

ロボットの導入は、従業員にかかる負担の軽減を期待できます。ロボットの力を借りると、自動でできる作業が増える、作業スピードが上がるなどの効果があります。自動化される作業の増加やスピードアップは、同じ業務をこなすのにかかる時間の短縮が見込まれ、長時間労働の改善につながります。長時間労働は人材不足の原因の一つなので、人手不足の要因をなくすことになります。 

物流・運送業界で導入できる例として、倉庫内のピッキング作業をロボットに任せることが挙げられます。AI搭載のものなら、商品の入ったラックを作業員の所まで運び、どの商品を取るか表示されたディスプレイを見ながら作業できるなども可能です。 

従業員が倉庫内を移動する時間が短くなるなどで、労働時間の短縮につながります。動き回ることが減れば、体力の消耗も抑えられそうです。

物流システムを活用する

少ない人数でも業務をうまく回せるようにするには、物流システムもおすすめです。物流システムとは、IT技術で倉庫作業や配送ルートのシミュレーションなどを人間の代わりに自動で行うシステムです。 

自動でできることが増えて効率的に業務をこなせるようになれば、従業員の負担軽減に役立ちます。労働時間の短縮など、働き方改革も進むでしょう。作業のミスが減る、質が均一になるなども期待できます。 

システムは、荷捌き、ピッキング、倉庫管理などに使われます。

幅広い人材を採用する

人手不足の解消には、これまで労働者の中心だった層とは違う層の人材確保が欠かせません。 

労働者の平均年齢が高めの物流・運送業界では、若い人にも働いてもらえるようにならないと、人材は減るばかりです。現在の業界の中心の労働者が定年退職などで一気にいなくなった時、辞めた人材の労働力を補えるだけの労働者がいないということは、業界を支える労働者がいなくなることを意味するためです。 

女性の労働者を増やすことも、人材を広げることになります。国土交通省が業界に進出する女性を増やす取り組みを始めることからも、女性の労働者を増やすことは、人材不足の解消のポイントと言えそうです。 

多くの方から興味を持たれるには、働きやすい環境づくりをしながら、会社のPRポイントを発信することが大切です。求人情報を探すのにもインターネットを利用する方が多いので、コーポレートサイトやSNSなども活用し、企業や業界に興味を持ってもらえるようにしましょう。

労働環境を整える

採用する人材を広げるために大切なことの一つが、労働環境の見直しです。従業員の定着率を上げるためにも、働きやすい環境づくりは欠かせません。 

労働時間が長い、休みが少ないなどのマイナス要素を改善し、業界のイメージを変えることは、幅広い人に興味を持ってもらえる可能性を高めます。働きやすい職場は従業員からの満足度が高く、企業のアピールポイントもできるので、人材の定着・確保につながると期待できます。 

収入の水準が低い傾向にあるので、基本給の改定だけでも従業員の不満・不安は軽減し、働きやすさは変わるでしょう。しかし、基本給の変更は簡単ではないかと思われます。基本給以外、たとえば福利厚生の見直しでも、従業員の満足度の向上に役立ちます。置き配など再配達を減らして長時間労働の原因をなくすなどの取り組みも重要です。 

休みが少ないというマイナスイメージは、ITの導入や集荷・配達しない日を設けるなどで、休みをとりやすい環境に変えましょう。実際に、日曜日と祝日の集荷と配達を止める事業所もでてきています。 

長時間労働や休みがとりにくいという労働環境は、子育て中の女性からは特に、女性が働きにくいというネガティブな印象につながっています。確実に休める日をつくることで、「仕事と育児の両立が難しそう」という理由で応募を諦めることを防げるかもしれません。 

週休二日の確保、時短勤務が可能などは、子育て・介護などがある人はもちろん、性別・年齢に関係なく、誰にでも魅力的です。誰もが働きやすい環境づくりで、現時点で業界の大部分を占める中高年男性以外からも興味を持ってもらえて、人材不足の解消につながるでしょう。 

今いる従業員からも、就職・転職を検討中の方からも魅力的な会社にするための取り組みには、会社の課題を把握し、改善点を踏まえた上で働きやすい制度や仕組みをつくることがポイントです。 

会社の課題解決に役立つのが、組織サーベイです。組織サーベイは、従業員にアンケートに答えてもらい、満足度や組織への不満などを把握するためのツールです。サーベイの回答は、労働環境を悪くしている原因と、改善のためにやるべきことを明確にする参考になります。

9.社員のエンゲージメントを高めるために役立つツール 

ラフールサーベイは、「社員の状況の把握・分析」や「職場/チームの状況に応じた改善策提案」をしてくれる、社員のエンゲージメントを可視化・向上に役立つサーベイツールです。

従来の社内アンケートなどでは見えにくい心の状態も併せて可視化することで、社員が安心して働ける環境づくりのお手伝いをします。

社員が安心して働ける環境づくりは、社員のエンゲージメントを高めるためのいわば土台です。まずは、社員一人一人にとって居心地の良い職場を整え、人材の定着と組織改善に繋げましょう。

ダウンロード資料のお知らせ

ラフールサーベイの機能や特徴を3分でお読みいただける資料にまとめました。以下からダウンロードいただけます。

ラフールネス指数による可視化

組織と個人の”健康度合い”から算出した独自のラフールネス指数を用いて、これまで数値として表せなかった企業の”健康度合い”を可視化できます。また、他社比較や時系列比較が可能であるため、全体における企業の位置や変化を把握することも可能。独自の指数によって”健康度合い”を見える化することで、効率良く目指すべき姿を捉えることができるでしょう。

直感的に課題がわかる分析結果

分析結果はグラフや数値で確認できます。データは部署や男女別に表示できるため、細分化された項目とのクロス分析も可能。一目でリスクを把握できることから、課題を特定する手間も省けるでしょう。

課題解決の一助となる自動対策リコメンド

分析結果はグラフや数値だけでなく、対策案としてフィードバックコメントが表示されます。良い点や悪い点を抽出した対策コメントは、見えてきた課題を特定する手助けになるでしょう。

144項目の質問項目で多角的に調査

従業員が答える質問項目は全部で144項目。厚生労働省が推奨する57項目に加え、独自に約87項目のアンケートを盛り込んでいます。独自の項目は18万人以上のメンタルヘルスデータをベースに専門家の知見を取り入れているため、多角的な調査結果を生み出します。そのため従来のストレスチェックでは見つけられなかったリスクや課題の抽出に寄与します。

19の質問項目に絞り、組織の状態を定点チェック 

スマートフォンで回答ができるアプリ版では、特に状態変容として現れやすい19の質問項目を抽出。質問に対しチャットスタンプ風に回答でき、従業員にとっても使いやすい仕組みです。こちらは月に1回の実施を推奨しており、組織の状態をこまめにチェックできます。

 適切な対策案を分析レポート化

調査結果は細かに分析された上で適切な対策案を提示します。今ある課題だけでなく、この先考えられるリスクも可視化できるため、長期的な対策を立てることも可能。課題やリスクの特定から対策案まで一貫してサポートできるため、効率良く課題解決に近づくことができます。

部署/男女/職種/テレワーク別に良い点や課題点を一望化

集められたデータは以下の4つの観点別に分析が可能です。

・部署
・男女
・職種
・テレワーク

対象を絞って分析することで、どこでどんな対策を打つべきか的確に判断できるでしょう。また直感的にわかりやすいデータにより一目で課題を確認でき、手間をかけずに対策を立てられます。

まとめ

若手や女性従業員の少なさは、物流・運送業界の人手不足の原因の一つです。労働時間が長いにもかかわらず給与が低いというマイナスイメージが、人手不足につながっています。 

人材不足を食い止めるには、ロボットやシステムの導入で業務の効率化を図りながら、労働時間を是正することが求められます。同時に、業界に少ない若年層や女性にも働きたいと思ってもらえる取り組みも欠かせません。多様な人材が活躍できるようになることで、人手不足の解消につながるでしょう。

ラフールサーベイ

ストレスチェックから働き方改革まで
ラフールサーベイなら対策を立てやすい。

多角的なオリジナルサーベイで、ハラスメントリスク、離職リスク、エンゲージメントなど、組織の様々な課題を可視化できる事で、具体的な対策に繋がっていきます。
オンラインセミナーも開催中。