集中力向上にも役立つ?マインドフルネスの科学的な効果を分かりやすく解説

マインドフルネスとは

マインドフルネスとは、「“今この瞬間”に、注意を払うことによって実現される気づき」と定義されています。

一見すると当たり前のように聞こえるかもしれませんが、私たちは日常の中で、過去の出来事や未来の予定について考えることが多く、“今この瞬間”に意識を集中することは意外と難しいものです。そのため、過去や未来ではなく、今この瞬間の体験に意識を向け、その体験に気づくことが、マインドフルネス実践の基本となります。そして、その状態を実現するための手段のひとつがマインドフルネス瞑想です。

この瞑想法は宗教的な要素を排除しており、科学的な効果が報告されていることから、世界中で広く実践されるようになっています。

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マインドフルネス瞑想の科学的な効果について

脳が休まる

2011年のイェール大学の研究では、マインドフルネス瞑想を習慣化することで、デフォルトモードネットワーク(DMN)の活動が抑制されることが分かりました。

DMNは、何もしていないときや、思考が過去や未来に向かっているときに活性化する脳のネットワークであり、脳のエネルギー消費の60-80%を占めるとされています。その活動が抑えられることで、脳が休息すると考えられます。

集中力が向上する

2014年のブリティッシュコロンビア大学の研究では、マインドフルネス瞑想を習慣化することで、前帯状皮質の部位が活性化することが分かりました。
前帯状皮質は、自己抑制力や過去の経験を元にした最適な意思決定を下す力に関わる脳の部位となります。活性化することで、 集中力・意思決定力 が向上すると考えられます。

感情コントロール力が高まる

2011年のハーバード大学の研究によると、1日30分程度のマインドフルネス瞑想を8週間続けることで、脳にある海馬の灰白質の密度が増加し、扁桃体の反応が穏やかになることが確認されました。
海馬は ストレスへの耐性 や 短期記憶 に関わる脳の部位で、活性化によりこの機能が向上するとされています。扁桃体は怒りや不安を生み出す役割を持つ部位ですが、その反応が緩まることで、 感情をコントロールする力が高まると考えられます。

ビジネスパーソンにどのように役立つか

プレゼン前に2分間

プレゼンや会議の直前に、呼吸を意識して2分間のマインドフルネス瞑想を行うだけで、心拍が整い、緊張が和らぎます。「緊張して頭が真っ白になってしまう」という経験はないでしょうか。マインドフルネスによって、心が適度に落ち着くことで、思考がクリアになり、伝えたい内容を整理しやすくなります。その結果、あなたのメッセージがブレずに相手へと届くようになります。

寝る前に実践して、脳のコンディションを整える

就寝前にマインドフルネス瞑想を取り入れることで、副交感神経が優位に働き、心身がリラックスしやすくなります。その結果、睡眠の質が向上すると考えられています。
また、過去や未来に対する思考のループ(反芻思考)が減少し、深い眠りに入りやすくなることで、翌日の集中力や判断力にも良い影響をもたらすと考えられています。こうした効果は、Upmind社と東京大学の共同研究でも確認されています。

研究結果:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000038.000083261.html

継続して行うことが大切

脳には「神経可塑性」という性質があり、筋肉と同じように、特定の部位を使えば使うほど、その機能が向上し、脳の構造自体も変化することが分かっています。マインドフルネスは、少しの時間でも継続していくことが大切な習慣となります。

たとえば、毎朝5分や昼休みに2分など、短い時間でも構いません。
日々の暮らしの中に、無理なく取り入れてみることをおすすめします。

企業全体でマインドフルネスを意識・浸透させるには

研修を通して科学的な効果を社員に紹介

マインドフルネスを企業文化として根づかせるためには、まず社員一人ひとりがその意義と効果を理解することが大切です。日本ではまだマインドフルネスの認知が低く、理解に個人差があるため、企業が主体となって研修を実施し、科学的なエビデンスとともに紹介していくことが効果的です。

たとえばGoogleでは、感情のコントロール力を高める点に注目し、「Search Inside Yourself」というマインドフルネス研修プログラムを社内で提供していることが知られています。

アプリ導入で手軽に習慣化

マインドフルネスは、1回の体験よりも「日々の継続」が鍵です。そのためには、アプリを活用して日常の中で自然に習慣化していく方法が有効です。
社員向けにマインドフルネスアプリを導入すれば、誰もがいつでも・どこでも実践できる環境を整えることができます。

海外では、国連をはじめ、多くの企業や組織が従業員にマインドフルネスアプリを提供し、職場全体のウェルビーイング向上に活用しています。

あなたの会社でも、マインドフルネスの習慣を社員一人ひとりから広げてみませんか?日々の小さな実践が、組織全体の集中力・創造性・人間関係を豊かにしていきます。

記事の監修元:Upmindについて
東京大学発。主に150万ダウンロード超の国内最大のマインドフルネスアプリUpmindを開発。マインドフルネスが「科学的に効果が実証されている健康習慣」として広く認知され、日常生活に根づくように研究・普及活動を行っています。
法人企業様向けには、マインドフルネスで生活・仕事・睡眠の質を向上させるWELLNESS PROGRAMや、研修を提供しています。
公式サイト: https://upmind.co.jp/corporation-program

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