食品流通専門の運送事業者である株式会社カントウ流通。業界未経験の求職者が大半を占める中、従業員に寄り添った職場環境作りに注力している株式会社カントウ流通が『ラフールサーベイ』を導入するに至った背景と目的、活用方法について、代表取締役 山田大介 様にお話を伺いました。

Q:御社の事業内容についてお聞かせください

食品流通専門の運送事業を展開しております。最新設備車両を用いた3温度帯輸送(冷凍・ドライ・チルド)により「安心・安全」に 商品をお客様へお届けしております。特に近畿圏での地場配送に強く、専属配送をはじめローコストでの小口配送や共同配送などにも対応しています。

Q:組織運営をする上でどのような部分に課題を感じていましたか?

一番課題に感じていたのは、従業員エンゲージメントの希薄化です。

運送業はトラックの運転がメイン業務のため、従業員同士でコミュニケーションをとる時間は少なく、一人で淡々と運転をする時間が大半を占めます。管理者側からすると、直接コミュニケーションがとれないため、仕事中の彼らがどのような心持ちで働いているかが非常に読みにくいです。

以前は長距離の運送も行なっていたのですが、家に帰れない、または朝方に帰宅せざるを得ない状況になることも多く、心身への負担が大きかったと思います。物理的な距離が遠くなるほどエンゲージメントが希薄する感覚もありますし、近年は配達エリアを近郊に絞ることで極力仕事・心身の負担を軽減できるように整えております。

Q:『ラフールサーベイ』を導入しようと思ったきっかけを教えてください

従業員の待遇を改善しようとしていたタイミングで、社内のどこにハレーションが発生しているのかを特定したいニーズがあったため、組織の現状を把握する目的で導入させていただく運びとなりました。

一年ほど前からとサービス自体の存在は把握しており、良いサービスだと思っていたのですが、会社のフェーズとしてまだ導入するタイミングではなかったので、満を持してですね。

Q:実際に『ラフールサーベイ』ご利用いただき、機能面の観点で感じられている魅力を教えてください

非常に細かくデータが取れる点に魅力を感じます。サマリー画面で全体像を把握した後、気になる項目を深堀りして設問に対する回答比率を確認ができたり、属性ごとの比較ができる機能が大変ありがたいです。

1回目の結果をもとに改善に着手した結果、2回目はスコアが改善されている項目もあったので、定量的に課題を把握する重要性を感じました。

サーベイを実施をして改めて感じたのは、運送業は他業種と比較して「仕事上の達成感」や「スキルアップ」を感じづらい業種であることです。予定通りに荷物を運送することが荷主さんのニーズを満たすことなので、日々変わらずに淡々と仕事をこなすことが当たり前になってしまいます。

サーベイを通してこういった発見もあり、会社として注力して改善すべき項目とそうでない項目を分けて考えることができるようになりました。具体的には、労働時間や成果に対して割に合った賃金を与えたり、有休をとりやすい環境を作り有休消化率を向上させるなどして、仕事の負担軽減やプライベートの充実が実現できるように会社として寄り添うという判断ができました。

こうした施策を打ちつつもサーベイで我々経営層の想定と、実際の社員の声の答え合わせができるので、大変重宝しております。

Q:今後どのような組織にしていきたいですか?

現在は一つの営業所にて100人規模で仕事をしています。この人数を150人規模までは増やしたいと思っています。営業所を増やしてしまうと、経営サイドに情報が届くスピードが遅れてしまうので、まずは一つの営業所にはこだわり事業を推進していきたいです。

また、時代の流れに併せて会社を変革していくためにも、若い世代の採用を積極的に進めたいです。現在でも勤続年数3年以上の従業員が9割以上なのですが、やはり長期的な勤務を考えている方を積極的に採用していきたいと思っています。